身内が亡くなり、「訃報は誰に、どの順番で伝えればよいのだろう」と戸惑っていませんか?
親族や知人、会社への連絡を前に、失礼のない伝え方や文面がわからず、不安を感じる方は多いでしょう。
訃報は、亡くなった直後に近しい家族・親族へ電話で逝去を伝え、葬儀の日程が決まってから詳細を案内するのが基本です。
本記事では、次の内容を解説します。
- ・危篤時から葬儀後まで、段階ごとに伝える相手
- ・連絡の優先順位と、伝える内容・書き方のマナー
- ・相手別にそのまま使える例文
- ・家族葬での辞退の伝え方と事後報告の文例
- ・北海道のお悔やみ欄への掲載の考え方
読み終える頃には、慌ただしいなかでも迷わず順番に連絡を進められるはずです。
ぜひ最後までご覧になり、参考になさってください。
訃報とは

訃報とは、人が亡くなったことを知らせる連絡です。
亡くなった直後は、近しい家族・親族へ電話で逝去を伝えます。葬儀の日程が決まってから、友人・知人や勤務先などへ詳細を案内するのが基本です。
本記事では、訃報を伝える遺族の立場から、いつ・誰に・どう伝えるかを解説します。
まずは、言葉の意味を確認しておきましょう。
- ・読み方と意味
- ・葬儀案内・悲報との違い
ひとつずつ解説します。
読み方と意味
訃報は「ふほう」と読み、人が亡くなったことを知らせる連絡を指します。
「訃」の字には人の死を知らせるという意味があり、「報」は知らせを表します。
「訃報が届く」「訃報を受ける」といった言い回しで使われる言葉です。
葬儀案内・悲報との違い
訃報は、亡くなったことそのものを知らせる連絡です。一方、葬儀案内は、通夜・葬儀の日時や場所を知らせる連絡を指します。
悲報は、人の死に限らず悲しい知らせ全般を表す言葉です。
これらの違いをまとめると次のようになります。
▼訃報・葬儀案内・悲報の違い
| 言葉 | 意味 | 主に伝える内容 |
|---|---|---|
| 訃報 | 人が亡くなったという知らせ | 故人名、逝去の日時など |
| 葬儀案内 | 通夜・葬儀の案内 | 日時、場所、葬儀形式、喪主など |
| 悲報 | 悲しい知らせ全般(人の死に限らない) | ― |
※訃報と葬儀案内は、1回の連絡でまとめて伝える場合もあります。
亡くなった直後は、葬儀の日程が決まっていないことが多いため、逝去の第一報と葬儀案内を2回に分けて連絡することもあります。
「第一報」と「葬儀の案内」を分けて考えると、次の章で紹介する「連絡をする相手」も整理しやすくなります。
訃報はいつ・誰に伝える?
危篤から葬儀後までの連絡は、段階ごとに伝える相手と内容が変わります。
▼段階ごとの連絡相手と伝える内容
| 段階 | 連絡する相手 | 伝える内容 | 主な手段 |
|---|---|---|---|
| 危篤時 | 最期に立ち会ってほしい家族・近しい親族・親しい友人など | 危篤であること、病院名・所在地 | 電話 |
| 亡くなった直後 | 近しい家族・親族 | 逝去したこと(葬儀の詳細は決まってから伝える) | 電話 |
| 葬儀社 | 逝去したこと、搬送(お迎え)の依頼 | 電話 | |
| 安置後 | 菩提寺 | 逝去したこと、安置場所、葬儀日程の相談 | 電話 |
| 故人・遺族の勤務先 | 逝去したこと、忌引き休暇の相談など | 電話 | |
| 葬儀の日程が決まったら | 参列を案内する親族・友人・仕事関係者・知人・近所・町内会など | 通夜・葬儀の日時・場所、葬儀形式、香典などの扱い | 電話、メール、LINEなど |
| 葬儀終了後 | 葬儀を案内しなかった方 | 葬儀を終えた報告 | 手紙、はがき、喪中はがき、メールなど |
※連絡する相手や範囲は、葬儀の形式や家族の方針によって異なります。
亡くなった直後は、決まっていることだけを伝えれば問題ありません。
以下でそれぞれ解説します。
危篤時に知らせる人
危篤の連絡は、最期に立ち会ってほしい家族や近しい親族に、速やかに電話で知らせます。危篤時の連絡は、最期に立ち会ってもらうためのものです。逝去後に訃報を伝える相手とは、目的が異なります。
例えば、子どもや兄弟姉妹などが対象です。危篤であることと病院名などを簡潔に伝えましょう。
深夜や早朝であっても、危篤の連絡はためらわずにおこなってかまいません。連絡が遅れると、最期に間に合わなくなるおそれがあるためです。
| 【関連記事】 危篤とはどんな状態で何日もつ?3つの注意点と家族向け行動マニュアル |
亡くなった直後に伝える人
亡くなった直後に連絡するのは、近しい家族・親族や葬儀社です。
家族・親族には、電話で逝去を伝えます。この段階では、決まっていることだけを伝えましょう。亡くなった直後は、葬儀の形式や参列範囲、日程・会場が決まっていないことが多いためです。決まる前に「家族葬で執り行う」などと伝えると、方針が変わったときに混乱しかねません。
故人の親・子・兄弟姉妹などの近しい親族には、次のように伝えます。
| 「〇〇が本日〇時に、〇〇病院で息を引き取りました。詳しい日程が決まりましたら、あらためてご連絡いたします」 |
病院の安置室には長時間安置できないため、葬儀社には、なるべく早く連絡して搬送を依頼しましょう。
安置後に伝える人
安置が済んだら、菩提寺と故人・遺族の勤務先に連絡します。
菩提寺には安置場所を伝え、枕経と葬儀の読経を依頼しましょう。通夜・葬儀の日程は僧侶の都合も合わせて決めるため、日程を決める前に相談することが大切です。
故人が在職中だった場合は、業務の引き継ぎや諸手続きが必要になるため、勤務先に連絡します。遺族自身の勤務先にも、忌引き休暇の取得や、休む間の業務について相談しましょう。
葬儀の日程が決まったら伝える人
日程・会場・葬儀形式が決まったら、参列を案内する方へ通夜・葬儀の詳細を伝えます。
葬儀の日程は、遺族だけでは決められません。火葬場・式場・宗教者の予定を確認したうえで決まるため、葬儀社との打ち合わせ後に案内するのが確実です。
この段階で伝える主な相手は次のとおりです。
- ・第一報を伝えた親族(あらためて詳細を伝える)
- ・故人の友人・知人
- ・仕事関係者
- ・近所・町内会
参列を案内する範囲や香典・供花の扱いは、打ち合わせの段階で家族と決めておくとスムーズです。連絡の順番は次の章でくわしく解説します。
| 【関連記事】 葬儀の日程を決める4つの手順と注意点!死後からお葬式までの流れ |
葬儀終了後に伝える人
葬儀終了後に伝えるのは、家族葬などで葬儀を案内しなかった方や、日頃の付き合いが少なかった故人の知人などです。葬儀を終えたことを、事後報告として伝えます。
事後報告は、手紙・はがき・メールなどで伝えるのが一般的です。葬儀を近親者のみで執り行ったことや、生前の厚誼への感謝などを伝えましょう。
年末が近い場合は、年賀欠礼の挨拶を兼ねて喪中はがきで知らせる方法もあります。
| 【関連記事】 葬儀後にやることチェックリスト【28項目】死後の手続きや法要の準備 |
訃報を伝える相手と順番
訃報を伝える相手と順番について、押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- ・連絡の優先順位
- ・勤務先への連絡
- ・連絡先リストと分担
この章では、連絡する順番と、実際に連絡を進めるための段取りを解説します。
連絡の優先順位
訃報は、家族・親族→葬儀社→菩提寺→勤務先→故人の友人・知人→近所・町内会の順に伝えるとよいでしょう。
▼訃報を伝える順番と連絡の目的
| 順番 | 連絡する相手 | 主な連絡の目的 |
|---|---|---|
| 1 | 家族・近しい親族 | 逝去を知らせ、葬儀について相談する |
| 2 | 葬儀社 | 搬送・安置の手配、日程や葬儀形式の相談 |
| 3 | 菩提寺 | 枕経・葬儀の読経等の依頼 |
|
4 |
勤務先(故人・遺族) | 逝去の報告・遺族の忌引休暇申請・業務の引き継ぎ |
| 5 | 故人の友人・知人 | 通夜・葬儀の案内 |
| 6 | 近所・町内会 | 町内会長などの代表者を通じた案内 |
※順番は一般的な目安です。故人との関係や地域の慣習によって異なります。
勤務先への連絡
故人が在職中の場合は、勤務先へ逝去を連絡します。遺族自身も、忌引休暇や業務の調整について、自分の勤務先へ連絡しましょう。
| 連絡先 | 連絡する理由 | 主に伝える内容 |
|---|---|---|
| 故人の勤務先 | 退職手続き等が必要 | 逝去の連絡、必要な手続きの確認、葬儀の案内または辞退の旨等 |
| 遺族自身の勤務先 | 忌引休暇の申請や業務の調整が必要 | 続柄、休暇の期間、葬儀の案内または辞退の旨等 |
故人がすでに退職している場合、連絡は必須ではありません。遺族自身の勤務先には、直属の上司や総務担当者へ連絡します。
職場の方の参列や香典を辞退する場合は、その旨もあわせて伝えましょう。
| 【関連記事】 身内だけで葬儀をする方法は4つ!家族葬と密葬の違いや会社のマナー |
連絡先リストと分担
漏れなく連絡するために、事前に連絡先をリストにまとめ、家族で分担を決めておきましょう。逝去後は、葬儀社との打ち合わせなどで慌ただしくなるためです。
連絡先を集める手がかりには、次のようなものがあります。
- ・故人のスマートフォンの連絡先
- ・年賀状
- ・エンディングノート
故人の交友関係をよく知らない場合でも、これらを見れば連絡先を集めやすくなります。
連絡先がまとまったら、「父方の親族は長男、母方の親族は母」のように分担を決めましょう。
| 【関連記事】 喪主は誰がやるかを決める3つのポイント!役割や注意点について解説 |
訃報の伝え方

訃報の伝え方について、押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- ・伝える内容
- ・連絡手段の使い分け
- ・書き方のマナー
ひとつずつ解説します。
伝える内容
訃報で伝える主な内容は、故人名と続柄、逝去の日時、通夜・葬儀の日時と場所などです。これらは、相手が参列を判断したり準備をしたりする際に、必要になります。
情報が漏れていると、問い合わせが増えて遺族の負担になるため注意しましょう。
▼訃報で伝える項目と記載例
| 項目 | 記載例 | 補足 |
|---|---|---|
| 故人名と続柄 | 父 〇〇〇〇 | 送り手との続柄を明記する |
| 逝去の日時 | 〇月〇日 〇時〇分 | ― |
| 通夜・葬儀の日時と場所 | 〇月〇日 〇時から 〇〇斎場 | 会場の住所・電話番号も添える |
| 葬儀の形式 | 仏式・家族葬など | 家族葬の場合は参列可否も伝える |
| 喪主名と連絡先 | 喪主 〇〇〇〇(長男) | 問い合わせ先を明確にする |
| 香典・供花・弔電の扱い | 辞退する場合はその旨 | 辞退しない場合は記載不要 |
亡くなった直後の第一報では、決まっていない項目は伝えなくてかまいません。
連絡手段の使い分け
親族や親しい方、勤務先への第一報は電話を基本に、相手との関係や普段の連絡方法に応じて、メールやLINEなどを使い分けましょう。葬儀の日時や場所などを文字で残すことで、聞き間違いや伝え漏れを防ぎやすくなります。
| 手段 | 向いている相手 | 注意点 |
|---|---|---|
| 電話 | 家族・親族、親しい友人、勤務先への第一報 | 日時・場所は聞き間違いのないよう、あとで文字でも送ると安心 |
| メール | 普段メールで連絡する友人・知人、勤務先への詳細連絡 | 件名で訃報であることがわかるようにする |
| LINE・SNS | 普段からその手段でやりとりしている友人・知人 | 目上の方には電話やメールのほうが無難 |
| 手紙・はがき | 葬儀後の事後報告 | 葬儀を終えたことと生前の感謝を伝える |
| 新聞の死亡広告・お悔やみ欄 | 広く知らせたい場合 | 北海道のお悔やみ欄は別の章で解説 |
勤務先には、まず上司や担当部署へ電話で知らせ、その後、必要な情報をメールで送るとスムーズです。ただし、緊急時を除き、深夜・早朝の電話は控えましょう。
友人・知人には、普段使っている連絡手段を選ぶとよいでしょう。
書き方のマナー
訃報の文面では、次の3点に気をつけましょう。
- ・書面では句読点を使わない
- ・忌み言葉・重ね言葉を避ける
- ・簡潔に事実を伝える
葬儀の案内状や挨拶状などの書面では、句読点を使わない慣習があります。メールやLINEでは、読みやすさを優先して句読点を使っても差し支えありません。重ね言葉は、不幸が重なることを連想させるため避けるのが一般的です。
▼訃報で避けたい言葉と言い換え例
| 避けたい言葉 | 理由 | 言い換え例 |
|---|---|---|
| 重ね重ね、たびたび、ますます | 不幸が重なることを連想させる | 「あわせて」「深く」など |
| 死ぬ、死亡 | 直接的な表現のため | 永眠、他界 |
| 生きていた頃 | 直接的な表現のため | 生前、お元気な頃 |
※宗教によって使わない言葉があります。例えば、浄土真宗では「冥福」を使わないのが一般的です。
書面で句読点を使わない場合は、改行や空白で区切ると読みやすくなります。
訃報の例文
遺族が実際に連絡することの多い相手別に、例文を紹介します。
- ・親族への電話
- ・友人・知人へのメール・LINE
- ・勤務先への連絡
- ・町内会・近所への連絡
状況に合わせて書き換えて使ってください。家族葬で辞退を伝える文例や、事後報告の文例は次の章で紹介します。
親族への電話
親族への第一報は電話で、自分の名前・故人との続柄・逝去の事実・今後の連絡予定を簡潔に伝えましょう。
| 【電話の例文】 「〇〇の長男の〇〇です。 父の〇〇が、本日〇時に永眠いたしました。 葬儀の日程が決まりましたら、あらためてご連絡いたします」 |
相手が電話に出ない場合は、留守番電話に次のように残します。
| 【留守番電話の例文】 「〇〇の長男の〇〇です。 父が他界したのでご連絡いたしました。 お手すきの際に、折り返しお電話をお願いします」 |
故人の友人・知人へのメール・LINE
故人の友人・知人には、葬儀の日程が決まってから、メールやLINEで伝えます。日時や場所を正確に残すことができ、相手が都合のよいときに確認できるためです。
件名や冒頭で、訃報であることがすぐわかるようにしましょう。
| 【メールの例文】 件名:訃報のご連絡/〇〇〇〇 〇〇〇〇の長男の〇〇〇〇です 父〇〇〇〇が〇月〇日に永眠いたしました 生前のご厚誼に深く感謝申し上げます 通夜・葬儀は下記のとおり執り行います 通夜:〇月〇日 〇時から 葬儀・告別式:〇月〇日 〇時から 会場:〇〇斎場(住所・電話番号) 喪主:〇〇〇〇(長男) 連絡先:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇 |
| 【LINEの例文】 〇〇〇〇の長男の〇〇です 父〇〇が〇月〇日に永眠いたしました 通夜は〇月〇日〇時から 葬儀は〇月〇日〇時から 〇〇斎場で執り行います |
冒頭で故人との続柄を名乗ると、誰からの連絡かがすぐ伝わります。
勤務先への連絡
勤務先へは、まず電話で連絡し、必要に応じてメールで詳細を送ります。休暇の手続きや業務の引き継ぎが必要になるため、早めに直接伝えることが大切です。ただし、夜中や早朝の電話連絡は避け、先にメールを送るなど、臨機応変に対応しましょう。
| 【遺族自身の勤務先への例文】 「〇〇です。 昨夜、父が亡くなりました。 葬儀のため、〇月〇日から〇日まで忌引休暇をいただけますでしょうか。 業務の引き継ぎについては、あらためてご相談させてください」 |
| 【故人の勤務先への例文】 「〇〇〇〇の長男の〇〇と申します。 父〇〇が、〇月〇日に永眠いたしました。 生前は大変お世話になりました。 今後必要な手続きについてうかがいたいのですが、 |
家族葬で参列・香典を辞退する場合は、その旨も勤務先に明確に伝えましょう。
辞退の伝え方は、「辞退する内容を明確に伝える」で紹介しています。
| 【関連記事】 身内だけで葬儀をする方法は4つ!家族葬と密葬の違いや会社のマナー |
町内会・近所への連絡
町内会や近所へは、葬儀の日程が決まったら、町内会長などの代表者へ電話で伝えます。この際、代表者に「町内の皆様へもよろしくお伝えください」と添えると、近所の方へ訃報が伝わりやすくなります。
町内会での周知や回覧板の利用は、遺族が希望する場合に、町内会長などと相談しておこないましょう。
| 【町内会長への電話の例文】 「〇丁目の〇〇です。 父〇〇が、〇月〇日に永眠いたしました。 生前はお心遣いをいただき、ありがとうございました。 葬儀は〇月〇日〇時から、〇〇斎場で執り行います。 町内の皆様へも、よろしくお伝えいただけますでしょうか」 |
家族葬で供物・香典を辞退する場合は、次のように伝えます。
| 【家族葬で辞退を伝える例文】 ・葬儀前:「葬儀は近親者のみで執り行います。町内の皆様からのご供物・ご香典は、辞退させていただきます」 ・葬儀後:「葬儀は近親者のみで執り行いました。町内の皆様からのご供物・ご香典は、辞退させていただきます」 |
電話のあとに、日時・会場・葬儀社・宗教形式・喪主をメールで送ると、伝え漏れを防げます。葬儀当日に近隣の駐車場や交通に影響が出る場合は、その情報もあわせて伝えましょう。
家族葬の場合、近所や町内会へ事前に知らせるか、葬儀後に報告するかは、遺族の意向や地域の慣習、近所付き合いを踏まえて決めましょう。
家族葬の場合の訃報
家族葬で訃報を伝える際に、押さえておきたいポイントは次のとおりです。
- ・辞退する内容を分けて伝える
- ・知らせる範囲の考え方
- ・事前案内と事後報告の文例
「参列をお断りしても失礼にならないか」と迷う方も、ポイントを押さえれば安心して伝えられます。
ひとつずつ見ていきましょう。
| 【関連記事】 家族葬とは?どこまでが呼ぶべき範囲?参列者の具体例や注意点を解説 |
辞退する内容を明確に伝える
家族葬の訃報では、辞退する範囲を明確に伝える必要があります。
▼辞退する内容と伝え方の例
| 辞退する内容 | 伝え方の例 |
|---|---|
| 参列 | 葬儀は近親者のみで執り行いますので、ご参列はご遠慮くださいますようお願い申し上げます |
| 香典 | ご香典の儀は固くご辞退申し上げます |
| 供花・供物 | ご供花 ご供物の儀は辞退申し上げます |
| 弔電 | ご弔電につきましてもご辞退申し上げます |
※辞退の記載がない項目は、相手が送ってよいと受け取る場合があります。
すべて辞退する場合は、次のようにまとめて伝えられます。
「葬儀は近親者のみで執り行いますので、ご参列はご遠慮くださいますようお願い申し上げます。また、誠に勝手ながら、ご香典・ご供花・ご供物・ご弔電はすべてご辞退申し上げます」
辞退する範囲については、事前に家族で決めておきましょう。問い合わせを受けた際に、迷わず伝えることができます。
| 【関連記事】 家族葬や葬儀のトラブル事例20選!起こりやすい問題と解決策や対策 |
知らせる範囲の考え方
家族葬では、参列を案内する方と、葬儀後に報告する方を分けて考えましょう。呼ばない方にも事前に広く知らせると、参列の申し出が増えることがあるためです。
近しい親族には、事前に事情を説明しておくと安心です。それ以外の方には、葬儀後に家族葬で執り行った旨を報告する方法があります。
故人の昔の同僚や町内会など、どこまで知らせるか迷う相手もいるでしょう。その場合は、故人との関係や家族の意向、会場の規模を踏まえて、遺族側で判断します。
事前案内と事後報告の文例
葬儀前に伝える場合は「執り行います」、葬儀後に伝える場合は「執り行いました」と、時制を使い分けます。時制を誤ると、相手に誤解を与えてしまうため注意してください。
▼家族葬の事前案内と事後報告の文例
| 伝える時期 | 文例 |
|---|---|
| 葬儀前(事前案内) | 故人の遺志により 葬儀は近親者のみで執り行います 誠に勝手ながら ご参列 ご香典 ご供花につきましては辞退申し上げます |
| 葬儀後(事後報告) | 故人の遺志により 葬儀は近親者のみで執り行いました ご連絡が事後となりましたことをお詫び申し上げます |
北海道のお悔やみ欄
北海道で葬儀をおこなう場合は、新聞などの「お悔やみ欄」と訃報の関係も押さえておきましょう。
- ・お悔やみ欄で訃報を知る人が多い
- ・家族葬では掲載するかを家族で決める
掲載を希望する場合は、葬儀社に確認しておくと安心です。
ひとつずつ解説します。
お悔やみ欄で訃報を知る人が多い
北海道では、新聞などのお悔やみ欄で訃報を知り、通夜や葬儀に参列する方も多いです。
お悔やみ欄には、故人名や葬儀の日時・場所が掲載されます。そのため、遺族から個別に連絡を受けていない方にも、訃報が広く伝わります。
一般の方の訃報を葬儀社を通じてお悔やみ欄に掲載できるのは、北海道など一部の地域です。道外の方には、なじみの薄い慣習かもしれません。
家族葬では掲載するかを家族で決める
家族葬にする場合は、お悔やみ欄に掲載するかどうかを家族で決めましょう。
掲載する場合は、どの情報を載せるかも話し合っておく必要があります。お悔やみ欄に葬儀の日時・場所を掲載すると、参列を案内していない方が訪れる可能性があるためです。
参列者は限定したいけれど、訃報は広く知らせたいという場合、葬儀が終わった後に掲載することもできます。
掲載するかどうか、どこまでの情報を載せるかは、参列を案内する範囲や家族の意向と照らし合わせて考え、迷う場合は葬儀社に相談してもよいでしょう。
訃報を受け取ったときの対応
訃報を受け取る側になったときの対応は次のとおりです。
- ・お悔やみの言葉を添えて返信する
- ・参列は案内に従って判断する
要点を絞って解説します。
| 【関連記事】 弔問する前に必見!服装や挨拶など押さえるべき8つのマナーポイント |
お悔やみの言葉を添えて返信する
訃報を受け取ったら、まずはお悔やみの言葉を簡潔に伝えましょう。
ご遺族は葬儀の準備や各種の対応に追われていることもあるため、返信は相手の負担にならない長さにまとめます。死因や最期の様子を尋ねることは控えましょう。
メールやLINEでは、時候のあいさつを省き、お悔やみとご遺族を気遣う言葉を伝えます。返信を求めない一言を添えると、相手も負担を感じずに受け取れます。
| 【メール・LINEの返信例】 「このたびはご逝去の知らせに接し 心よりお悔やみ申し上げます 大変な時期かと存じますが どうぞお身体を大切になさってください なお ご返信のお気遣いはなさいませんようお願いいたします」 |
また、宗派によっては適さない表現があり、例えば、浄土真宗では「ご冥福をお祈りします」という言葉は用いません。相手の宗派がわからない場合は、上の例のように「心よりお悔やみ申し上げます」と伝えるとよいでしょう。
参列は案内に従って判断する
参列するかどうかは、遺族からの案内に従って判断しましょう。家族葬では参列者を限定していることがあり、案内がないまま参列すると遺族の負担になる場合があるためです。
例えば「近親者のみで執り行います」と案内された場合は、参列を控えます。
また、参列を控える場合でも、香典・供花・弔電の辞退の記載がなければ、弔意を伝える方法を検討できます。ただし、辞退の意思が示されている場合は送りません。
案内内容がわかりにくいときは、遺族本人ではなく、葬儀社や親族の代表者に問い合わせましょう。
| 【関連記事】 葬儀に行けない場合の対処法と3つの注意点!欠席のマナーを徹底解説 |
訃報は段階ごとに伝える
訃報は、伝えるタイミングにより連絡先が異なります。亡くなった直後は近しい家族・親族へ電話で逝去を伝え、葬儀の日程や形式が決まってから詳細を案内するのが基本です。
訃報を伝える際のポイントを振り返ってみましょう。
- ・亡くなった直後は、決まっていることだけを伝える
- ・葬儀の日程が決まったら、参列を案内する方へ詳細を伝える
- ・家族葬の場合は、参列の辞退と香典・供花・弔電の辞退を分けて伝える
- ・北海道では、お悔やみ欄に掲載するかどうかも家族で判断する
まずは連絡先リストを作り、家族で連絡の分担を決めましょう。
葬儀社と日程や参列範囲を確認しながら、段階ごとに連絡を進めれば、慌てずに訃報を伝えられます。

