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終活のこと

終活とは?20代〜70代の年齢別ステップアップ術を専門家が完全解説

終活は必要な取り組みだと分かっていても、「難しそう」「大変そう」「何からどう始めればいいのか分からない」とネガティブなイメージがあるせいで、とりかかるのが難しい方も多いでしょう。

そこで本記事では、終活の専門家が皆さまそれぞれの年齢に合わせたステップアップ術を伝授します。

終活とは、どんな意味や役割があるのか、知っておくべき基礎知識や、失敗しないコツ、終活でよくある質問についてもご紹介します。

過去に妥協や挫折してしまった方もぜひご覧いただき、満足のできる終活を完遂するためにお役立てください。

終活とはどのようなことをいうのか

終活で家族会議をしているシーン

そもそも終活とは、どのようなことをいうのでしょうか。定義や目的、日本独自の特徴や語源について、ポイントを押さえて解説します。

終活の意味とは?

項目 内容
定義 人生の終わりを考えることで、今を大切にして自分らしい生き方を模索する
目的
  • ・家族や周囲の負担を軽減する
  • ・自分の考えを整理して意思を明確に伝える
  • ・老後の生活を充実させる

終活とは、家族や周囲に迷惑をかけることなく、自分が納得・満足のできる終末を迎えられるよう、人生の最期に向けて行う活動のことをいいます。

具体的には、認知症を患ったり寝たきりになった場合の対策や、終末期医療における意思表示、身辺や財産の整理、葬儀やお墓の用意など、終末期や死後に必要になることの事前準備です。

日本の終活の特徴とは?

欧米の「End-of-life planning」が終末期医療の計画を中心とするのに対し、日本の終活は、本人の意思を形にするだけでなく、家族や周囲への配慮を重視する点に特徴があります

「子どもや孫に迷惑をかけたくない」という思いから終活を始める方は多く、終末期の医療方針においても、家族の意向が判断に大きく影響します。

こうした背景から、厚生労働省はACP(アドバンス・ケア・プランニング)の普及・啓発に取り組んでいます。ACPとは、自分で意思表示ができなくなったときに備えて、家族や友人、医師・看護師などと事前に話し合うプロセスのことです。厚生労働省はこれを「人生会議」と呼び、情報提供やイベント開催を無料で行っています。

出典:「人生会議」してみませんか(厚生労働省)

人生会議では、胃ろうや人工呼吸器などの延命治療をどうするか、最期をどこで誰にどのようにケアしてもらうかなど、個人差の大きいテーマを話し合います。事前に意思を共有しておくことで、判断を迫られた家族の負担を減らすことができます。

健康なうちから家族と話し合いを重ねておくことが、いざというときに家族全員が納得できる選択につながります

終活の語源や由来とは?

終活という言葉の語源は、2009年8〜12月に週刊朝日で連載されたコラム『現代終活事情』の名称に基づき、「人生の終わりのための活動」を表す略語です。

2012年に終活を経て、41歳の若さで亡くなった流通ジャーナリストの金子哲雄さんの影響により、同年には流行語大賞にノミネートされるなど、一気に終活の認知度が高まりました。

金子哲雄さんの終活が現在も称賛され続けているのは、余命宣告を受けてからわずか1ヶ月余りで終活を成し遂げ、遺された妻の稚子さんの生き甲斐まで見出した凄さにあります。

出典:41歳で亡くなった金子哲雄さんの「完璧な終活」(東洋経済オンライン)

終活の年齢別ステップアップ術とは?終活の専門家が伝授

終活の年齢別ステップアップ術_20代から70代以上の年齢にかけての終活の取り組み方を解説

終活を成功させるには秘訣があり、次の3つがポイントとなっています。

  • ・若いうちから長い年月をかけて知識習得や情報収集を行う
  • ・家族の終活をサポートして自分の終活の費用や労力を低減する
  • ・60代のうちにエンディングノートを完成させる

20代の終活:デジタルデータや身辺の整理における習慣づくりと家族の終活の支援

20代の終活では、デジタルデータの整理や身辺整理を日頃から意識して、習慣にできるようにすることと、親や祖父母の終活を支援しながら、必要な知識を習得するのがおすすめです。

まず、自分に万一のことがあったとき、スマートフォンやパソコン、SNSなどのデータや、身の回りの物はどのようになるのかを理解し、未然に対策するようにしておきましょう。

スマートフォンは基本的に家族が継承することが可能で、Appleの場合はアカウントにログインすることも可能です。

出典:亡くなったご家族のApple Accountへのアクセスを申請する(Apple公式サイト)

日頃から個人情報の安全性を確認し、見られたくないデータの削除や、万一の場合のアカウントの対処法について確認や対策を行い、家族にもやり方を教えてあげてください

20代で終活は早すぎると感じるかもしれませんが、万が一のときに後悔しないよう最低限の対策をしながら、将来に備えて終活の知識を学んでいきましょう。

30代の終活:資産の整理と見える化・契約の見直しと保管書類の整理

30代の終活では、資産の整理と見える化や、生命保険・年金保険をはじめとする各種保険を見直して、家族へ情報共有しやすいように契約書や権利証などの保管書類を整理しましょう。

預貯金の口座をまとめたり、使用していない口座やクレジットカードの解約をして、インターネットバンキングなどの把握しにくい資産までリストアップするのが終活のポイントです。

遺産相続では、相続をするかどうか、どのぐらいの資産があるのかを判断する必要があるため、ローンや借金などの負債に関する情報も重要です。

どのような資産や負債がどのぐらいあるのかが分かりやすいよう一覧表にして、それぞれの契約書類をまとめて大切に保管しましょう。

なお、銀行や証券会社の口座が把握できれば相続は可能です。キャッシュカードの暗証番号やログインに必要なパスワードは、防犯のために記載しないよう注意してください。

40代の終活:将来設計と親の終活のサポートで自分自身のトラブルやリスク回避

40代の終活では、老後に向けた将来設計を行うとともに、親の終活を積極的にサポートして、自分自身のトラブルやリスク回避に役立てましょう。

たとえば、親との同居や近居に向けた引っ越しの必要性があれば、自分自身の将来も見据えて、一緒に不用品の処分やリフォームなどを検討するのがおすすめです。

親自身に理想の葬儀やお墓を検討してもらうことで、親本人の意向をしっかり把握することができるため、後々、自分自身と身内との間で揉め事が起こりにくくなります。お墓の継承が困る場合は、墓じまいをしてもらうのもよいでしょう。

体力や知力が必要な終活は、健康的な40代のうちに済ませることが好ましいため、以下の参考記事をご覧になり、早めに開始するようにしてください。

50代の終活:老後の一人暮らしや孤独死への対策と健康の維持

50代の終活では、体力・知力のある現役世代のうちに、老後の一人暮らしや孤独死への対策を進めておきましょう。あわせて、食事の見直しや運動習慣など、健康維持への取り組みも始めることが大切です。

長年にわたって家族に家事を委ねてきた方の場合、一人暮らしになると、掃除・洗濯・料理といった家事ができずに生活が乱れたり、精神的にもダメージを受けたりすることで、孤独死につながるリスクが増加する可能性があります。

異変に気付いてもらえる見守りサービスなどもありますが、おひとりさまの孤独死対策については、当記事の後半で詳しく解説しますので、ぜひご覧になり、早めに対策をしてください。

60代の終活:専門家への相談やエンディングノートの完成と時間の有効活用

60代の終活は最終形として、介護や終末期医療、遺産相続や葬儀や納骨について専門家へ相談をして、しっかりとエンディングノートを完成させましょう。

家族や友人などへ依頼したことが実現されるかどうか不安な場合は、法的効力のある公正証書や遺言書を残しておくことがおすすめのため、以下の記事を参考にしてください。

現役引退後は時間に余裕ができるため、趣味などに生き甲斐を感じられるよう活動するのもおすすめです。やってみたいことに時間と情熱を費やして充実した日々を過ごすことで、前向きに終活を進めることができるでしょう。

終活に関して、知識を習得したり情報収集をしたい場合は、地域で行っている無料の終活セミナーに参加して、信頼できる専門家を頼るとよいでしょう。

弊社・弘善社では、代表の太田が終活に関する情報発信を行い、セミナー講師を務めるなど、終活について理解を深めていただくための活動をしています。

70代以上の終活:エンディングノートの見直しと地域コミュニティへの積極的な参加

70代以上の終活では、悔いのない人生にできるよう、エンディングノートの見直しによる終活の改善を行うとともに、地域コミュニティへ積極的に参加しましょう。

エンディングノートは定期的にチェックのうえ訂正して、常に最新情報を記するように心がけることと、満足度を向上するために修正を重ねることがおすすめです。

未練や後悔が残らないよう、遺影写真の事前撮影を行うなど、自分らしい終活を果たしましょう。

現役を離れると、社会から孤立して引きこもりがちになってしまうため、地域コミュニティへ積極的に参加して、近隣の方々と交流をすることも大切な終活の取り組みです。

暮らしの中で困ったことや心配事があれば、お近くの地域包括支援センターなどへ相談して、すぐに問題を解消するように心がけてください。

参考:介護事業所・生活情報関連(厚生労働省)

終活に必要なエンディングノートとは?

エンディングノートの中身の参考ページ(親族表)

終活では、終活ノートとも呼ばれるエンディングノートが不可欠です。エンディングノートは、自分にもしものことがあったとき、家族や親族、周囲の人が情報を把握するために役立ちます。

エンディングノートとは、預貯金や土地・不動産などの財産、持病やかかりつけ医、医療・介護や葬儀・納骨の希望、家族や友人へのメッセージなど、自分に関する情報の記録簿です。

終活では、自分の死後や病気・事故で意識がない場合や認知症により判断能力が低下した場合など、万が一の事態に備えて、エンディングノートを用意します。

エンディングノートは遺言書と違って法的効力がないため、希望や要望が必ず叶えられるとは限りませんが、さまざまな情報を手軽にまとめられ、簡単に修正できる点がメリットです。

次の参考記事をご覧になり、万一のとき、第三者がすぐに発見できるよう、リビングの引き出しなど、見つけやすい場所に保管するようにしましょう。

終活は今すぐ始めて70歳までに完了しましょう

終活と健康寿命と就業状況を年齢で比較したグラフ

終活は始める年齢よりも終わらせる年齢が大事で、一般的には70歳までに終活を完了するのが目安です。その理由と実際の現状についてご紹介します。

終活を70歳までに終わらせるべき理由とは?

性別 健康寿命 平均寿命
男性 72.57歳 81.05歳
女性 75.45歳 87.09歳

出典:健康寿命の令和4年値について(厚生労働省)

病院を頼らずに生活できる健康寿命は、2022(令和4)年の調査によると、男性72.57歳・女性75.45歳で、そこから寿命を迎えるまでには、男性が約9年・女性が約12年となっています。

病気や認知症を患ったり寝たきりになってしまうと、終活に着手することは困難になってしまうため、終活は70歳までに終わらせることを目安にするのが最良といえるでしょう。

終活は高齢者になっても取り組む余裕がないため要注意

50~70代を対象にした、終活に関する最新の調査(2025年12月)によると、96%が「終活は必要」と認識している一方で、実際に終活に取り組んでいる人は、約38%に留まっていることが判明しました。

出典:終活「必要」96%、実践は約38% 第一歩は不用品処分から(朝日新聞社)

決して日本人がいい加減なのではなく、経済的に働かなればならない事情があり、毎日が仕事に追われて忙しためと推測されます。

令和6年の労働力人口比率によると、65~69歳は54.9%と、現役を過ぎても働く高齢者は半数以上を占め、70~74歳は35.6%、75歳以上は12.2%と、高齢者の就業率は昔と比べて上昇しています。

出典:令和7年版高齢社会白書(内閣府)

いざ仕事ができなくなる頃には体力・知力に支障をきたす健康寿命を迎え、終活がままならずに通院や入院、介護施設への入所とならないように注意しましょう。

おひとりさまや男性は終活で孤独死対策を行う必要がある

孤独死しやすいおひとりさまの高齢男性の部屋の様子

独身や単身のおひとりさまをはじめ、パートナーがいる場合でも、とくに男性は終活で孤独死対策を行う必要があるため、その理由について解説します。

孤独死の実態とは?

最新の調査によると、自宅で亡くなった一人暮らしの方は、65歳以上が約8割を占めており、男女比では男性が約8割を占めていることが判明しました。

出典:令和6年中における警察取扱死体のうち、自宅において死亡した一人暮らしの者について(警察庁)

おひとりさまの終活とは?

頼れる家族がいないおひとりさまや配偶者を亡くした方は、万全な終活によって、万一の事態に備えることが大切なため、次の記事を参考になさってください。

おひとりさまにおすすめの死後事務委任契約に関しては、以下の参考記事で詳しく解説していますので、併せてご覧いただければと思います。

終活でよくある質問とは?

終活でよくある質問について、まとめてご紹介しますので、知識習得や情報収集として、ぜひお役立てください。

終活で必要な終活ノート(エンディングノート)はどんなものがいい?

エンディングノートは文房具店や書店で販売されており、項目がまとめられており、自分が書きやすいノートであれば、基本的にどのようなものでも問題ありません。

無料でダウンロードして使えるエンディングノートもありますが、地域によっては葬儀社や自治体などで無料配布されています。

出典:エンディングノート(法務省)

出典:【北海道限定】エンディングノート無料郵送!葬儀の資料請求で終活を

終活の支援制度はどんなものがある?

現状で終活を支援する制度には次のようなものがありますが、基本的には地域の自治体や民間企業が提供するサービスを利用するのが一般的となっています。
  • ・成年後見制度 (法定・任意):認知症などで判断能力が低下した場合に、財産管理や介護や必要な契約などの法律行為を支援者が代行する制度。
  • ・家族信託(民事信託):財産を信頼できる家族に託して、管理や処分を任せる制度で、成年後見制度よりも柔軟な財産管理ができる。
  • ・死後事務委任契約:亡くなった後の葬儀・納骨・遺品整理・行政手続きなどを行政書士などの第三者へ委ねる契約。
  • ・遺言書 (自筆証書遺言・公正証書遺言):財産の引き継ぎ方法を決定して相続トラブルを防ぐための書類。
  • ・介護保険制度:要介護・要支援認定を受けて介護サービスを利用する制度。
  • ・葬祭扶助:生活保護受給者が亡くなり葬儀費用が出せない場合、自治体に火葬など最低限の費用補助を申請できる制度。

終活では葬儀の生前予約や葬儀保険に加入しなくてもいいの?

終活では、理想の葬儀について考えておくことは大切ですが、生前予約や葬儀保険が必ずしも必要とは限りません。

葬儀は地域によって内容や費用に違いがあり、メリットのある積み立て金制度など、お得なサービスを提供する葬儀社もあります。

以下の参考記事をご覧になり、まずは地元の葬儀社の情報収集をして、葬儀後の納骨方法や費用についても併せてチェックしてみましょう。

まとめ:終活とは家族でステップアップしながら70歳までにエンディングノートを完成するのがおすすめ!

終活が成功できるように家族で取り組んでいる様子

終活とはどのような意味があり、何歳からどのように取り組むべきか、終活の専門家としてアドバイスを含めて解説しましたが、まとめると次のとおりです。

  • ・終活は、家族や周囲に迷惑をかけずに、自分が納得・満足のできる人生を送れるようにするための活動のことをいい、日本では自分自身のみならず、家族や周りの人たちのために終活を行うことが特徴となっている。
  • ・終活とは、家族でステップアップしながら取り組み、健康寿命を迎えるまでに完遂できるように70歳までにエンディングノートを完成させて、70代以降はより満足のできる終活ができるように改善を重ねるとよい。
  • ・おひとりさまや男性は孤独死になる確率が高いことに注意して、終活によって未然対策を行う必要がある。

弘善社では、旭川市や北見市・網走市で葬儀場の運営を行う葬儀社として、斎場見学会や終活に関するイベントを定期的に開催し、無料相談を承っています

相続や遺言書、死後の手続きや遺品整理まで、地域の各専門家と連携して、一人ひとりに適した終活をご支援しています。個別相談にも対応していますので、お気軽にご相談ください。

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