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お葬式のこと

無宗教葬儀のやり方とは?流れや費用と7つの注意点!服装やマナーも解説

無宗教の葬儀は一般的な仏式葬儀と違い、お坊さんなどの宗教者を呼ばないため、具体的な流れや内容、費用が気になる方も多いのではないでしょうか。

また、無宗教葬儀にはメリットやデメリットが存在しますが、本来のお葬式の目的は宗教儀式の有無にかかわらず、故人の死を悼み、生前の感謝を込めてお別れを伝えることです。

そこで本記事では、無宗教葬儀の流れや費用、メリット・デメリットのご紹介にとどまらず、人生最後の大切な儀式で失敗しないための注意点まで、分かりやすく解説します。

また、喪主や遺族だけでなく、参列者にとって役立つ服装や持ち物などのマナーもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

無宗教葬儀とは?

無宗教

無宗教葬儀とは自由葬とも呼ばれる葬儀形式で、仏教、神道、キリスト教など、特定の宗教による儀式を行わないお葬式のことをいいます。

少人数で行う人気の家族葬をはじめ、本葬と別に行う密葬やお別れ会などでも無宗教葬儀は可能です。

宗教 信者数 信者率
神道系 83,371,429人 48.4%
仏教系 81,069,419人 47.1%
キリスト教系 1,246,742人 0.7%
諸教 6,545,257人 3.8%
小計 172,232,847人 100%

出典:宗教法人数の総括表 令和6年度(文化庁)

最新の宗教別信者数の調査結果によると、日本では神道と仏教の信者数がほぼ同等の比率で大半を占めていることが分かりました。

初詣や人生の節目に神社やお寺へ足を運んで祈願する方もいらっしゃると思いますが、日本では多くの方が神仏の加護を信じている傾向にあります。

一方で、葬儀は約9割が仏式、結婚式はキリスト教式が約半数と、日本人にとって宗教儀式は、信仰心というよりも風習や習慣のスタイルとして根付いているのが実態です。

言い換えると、無宗教葬儀は一般的な葬儀ではなく、宗教色を省いた無宗教にこだわりたい方に適したお葬式といえるでしょう。

無宗教葬儀のメリット

メリット

無宗教葬儀には、次のようなメリットがあります。

お布施の費用が削減できる

無宗教葬儀は、お坊さんなどの宗教者を呼ばないため、読経料や戒名料といったお布施の支払いを削減することができます。

葬儀にかかるお布施は、全国的に約15~50万円、戒名料は約20~30万円が費用相場ですが、北海道では約15〜25万円、戒名料は無料〜約30万円です。

無宗教の方は、後々の法事・法要も執り行わないことが一般的のため、お布施にかかる費用については大幅に削減することができます。

自由なスタイルで故人とお別れができる

一般的な葬儀では、祭壇に向かい遺族や親族が右側、一般参列者が左側へ着席しますが、無宗教葬儀では棺を囲んで着席するなど、自由なスタイルでお葬式ができます。

仏式の葬儀で行われる、読経やお焼香、お線香による供養は省略して、故人へお花を手向ける時間を設けるなど、流れや内容も故人や遺族の意向に沿って、自由に決めることが可能です。

参列者にとって印象に残りやすい

日本では9割が仏教によるお葬式であることから、無宗教葬儀は一般的に珍しいため、初めて経験する方も多く、印象に残りやすい葬儀です。

故人への思いを込めて、遺族や主催者が創り出す葬儀にもなるため、将来にわたって故人との大切な思い出として心に刻んでもらえるでしょう。

無宗教葬儀のデメリット

デメリット

無宗教葬儀にはメリットのみならずデメリットもあるため、あらかじめ把握しておきましょう。

家族や親戚とトラブルになる可能性がある

家族や親族の中に、仏式や神式の葬儀が常識的であり安心感があると考える方がいる場合、無宗教葬儀に反対される可能性があります。

とくに菩提寺があり、檀家としてお寺にお墓があったり、お盆やお彼岸や命日に供養してもらっていたりと、お寺とお付き合いしている家系では問題視されやすいです。

お寺とトラブルになる可能性がある

お寺にお墓がある方は、無宗教葬儀を行うことで故人の遺骨を納骨できなくなる可能性があるため、あらかじめ確認が必要です。

お墓は公共団体や寺院が経営主体となっており、納骨や供養にはルールが定められているため、トラブルにならないようにしましょう。

故人の供養として後悔する場合がある

無宗教では、葬儀後の四十九日法要や一周忌・三回忌といった後々の法事・法要を省略することが一般的となるため、故人の供養として後悔する場合があります。

やましさや虚しさを感じたり、親戚付き合いの機会が減少してしまうきっかけになることもあり、後々になって後悔するケースがあるため気をつけなければなりません。

工夫をしなければ参列者が物足りなさを感じやすい

無宗教葬儀は、宗教儀式を省略することによって、葬儀らしい厳かな雰囲気に欠けてしまうため、参列者にとって物足りなさを感じやすい傾向にあります。

仏式の葬儀は、五感となる視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚を体験することで満足度が得られやすいため、無宗教葬儀にあたっては五感を意識した創意工夫が必要といえるでしょう。

無宗教葬儀の流れ

葬儀の棺

無宗教葬儀の一般的な流れについて、順序を解説します。

①入場

葬儀の開始時刻前に、遺族や参列者が式場へ入場して着席します。

②開式の辞

進行係の司会者から開式の言葉が伝えられます。

③黙祷

司会者から黙祷という号令があったら、故人の死を悼み、目を閉じて黙祷します。

④故人を偲ぶ時間

故人のプロフィールや経歴、趣味やエピソードなどについて紹介します。

⑤弔辞・弔電の紹介

故人と親しい方による弔辞や弔電の紹介を行います。

⑥献花・お別れ

遺族、親族、一般参列者の順序で故人への献花を行って、最後のお別れをします。

⑦遺族代表の挨拶

遺族代表として喪主から挨拶を行います。

⑧閉式の辞

司会者から閉式の言葉を告げられます。

⑨出棺・火葬

火葬場へと出棺をして、火葬のうえ骨上げを行います。

⑩会食

遺族や親族などで食事をする場合があります。

無宗教葬儀の費用

葬儀の相場費用

無宗教葬儀の相場と、費用を削減するための方法について解説します。

無宗教葬儀の相場は100万円前後

無宗教葬儀の費用は、葬儀における創作内容や参列者の人数などによっても異なりますが、一般的に100万円前後が多くなっています。

お布施の費用は大幅に削減できる一方で、寂しい葬儀にならないように、音楽の生演奏や動画作成などに費用をかける方が多い傾向にあります。

無宗教葬儀で費用を削減する方法

無宗教葬儀で葬儀費用を削減するには、次のような点がポイントです。

  • ・お通夜を省略して一日葬で行う
  • ・無宗教葬儀に詳しい葬儀スタッフへ相談する

一般的に葬儀は、お通夜と葬儀・告別式の2日間にわたって行いますが、お通夜を省略した一日葬にすれば、斎場の利用料を削減することができるため、出費を抑えられます。

ただし、火葬に際しては、死後24時間を経過しなければならない法律が定められているためご注意ください。

出典:墓地、埋葬等に関する法律(厚生労働省)

また無宗教葬儀では、物足りなさや寂しさを感じさないための環境や演出がとても重要となるため、斎場選びや葬儀スタッフの経験と協力がとても大切です。

無宗教葬儀の服装や持ち物のマナー

葬儀のマナー

無宗教葬儀の服装や持ち物のマナーについて、ポイントを押さえて分かりやすく解説します。

服装

無宗教葬儀での服装は喪服が最良です。喪服とは弔事のみで着用する漆黒のスーツやワンピース、アンサンブルスーツのことをいいます。

喪服を着る際、男性は白いワイシャツと黒いネクタイ、靴下、ベルトを着用し、女性は黒いストッキングを着用するのがマナーです。

遺族から「無宗教葬儀なので平服でどうぞ」と言われた場合でも、普段着で参列するのはマナー違反です。葬儀においての平服とは、ダークスーツや、黒や濃紺のワンピース等を示すことを覚えておきましょう。

持ち物

無宗教葬儀の持ち物として必要なのは白か黒の無地のハンカチや、袱紗に入れたお香典です。基本的に男性は手ぶらで構いませんが、女性はセレモニーバッグを使用します。

無宗教葬儀では数珠が不要ですが、必ずしも禁止という訳ではないため、自身の宗派により供養をしたい場合はポケットへ入れておくと良いでしょう。

故人の写真や遺品を持ち寄る場合には、黒いサブバッグを用意するとよいでしょう。折り畳み傘や季節用品などを携帯・収納するのにも便利です。

お香典

無宗教の場合のお香典は、白い無地で白黒の水引の付いた香典袋を選び、表書きを「御霊前」「御香典」とするのが一般的です。

5万円以上の金額を包む際は双銀の水引にするなど、香典金額に適した香典袋を選び、表書きの下には薄墨を使用して名前をフルネームで記入します。

お香典の金額やお札の入れ方など、準備方法については、以下の記事で詳しくご紹介していますので、どうぞ参考になさってください。

参考:香典の書き方や金額と4つの注意点!入れ方や渡し方のマナーまで解説

無宗教葬儀で気をつけるべき7つの注意点

注意点

無宗教葬儀では気をつけるべき7つの注意点があるため、あらかじめよく読んで、失敗や後悔をしないように気をつけましょう。

①家族や親族の承諾を得てお付き合いのある宗教者とトラブルにならないようにする

無宗教葬儀では、家族や親族、お付き合いのある宗教者など周囲とトラブルにならないように、あらかじめ承諾を得て、後々まで問題ないかどうかをよく確認しましょう。

大丈夫だと分かっていても、あえて事前に相談をしておくことで、トラブルは回避しやすくなります。

②無宗教葬儀に対応した葬儀社を利用して親身になってくれる葬儀スタッフを頼る

参列者にとって満足度の高い無宗教葬儀を主催して成功させるには、葬儀社選びが重要となるため、親身になって相談にのってくれる葬儀スタッフを頼りましょう。

良い葬儀スタッフは、遺族の要望はもちろん、故人に関するヒアリングもしっかりと行い、亡くなった方にも喜ばれるお葬式を形にしています。

③イメージが良く快適に過ごせる斎場を選ぶ

無宗教葬儀では、親族や参列者へより良い印象を与えられるよう、イメージが良好で快適に過ごせる斎場選びを行いましょう。

明るく清潔感のある斎場など、葬儀は施設や設備の印象だけでも大きく変わるため、参列者にとっての快適さも重視しましょう。

④宗教儀式に代わる有意義な時間を設ける

無宗教葬儀にあたっては、宗教儀式に代わって有意義な時間を過ごせるように、五感で体感できる次のような内容を組み合わせて盛り込むと参列者に喜ばれます。

  • ・会食による料理のおもてなし
  • ・ピアノやバイオリンなどの生演奏や故人の好きな楽曲を流す
  • ・動画やスライドショー
  • ・故人の遺品や写真の展示

⑤葬儀の日程にゆとりをもつ

無宗教葬儀は葬儀の日程にゆとりをもつことで、流れや内容の検討や準備をしやすくなり、失敗や後悔を防ぎやすくなります。

葬儀社や斎場選びを含めて、より満足度の高い葬儀をするのには、生前のうちから準備しておくことをおすすめします。

⑥葬儀の意向を訃報案内で事前に伝える

無宗教葬儀を行うにあたっては、参列者が戸惑わないよう、事前に訃報案内で無宗教葬儀であることを伝えます。故人の遺品や写真などを持参してほしい場合にはお願いの言葉も添えましょう。

香典辞退や弔問辞退などの意向があれば、併せて記載しておくと、参列者が会場で戸惑うことなく、スムーズに式を執り行うことができるでしょう。

⑦無宗教でもお坊さんを呼んでも構わないことを知っておく

無宗教の方でもお坊さんに読経してもらうケースは多くあります。お付き合いのある宗教者がいない場合は、お坊さんを紹介してくれる葬儀社もあるので、事前に相談しておきましょう。

お布施に関する費用面のみで無宗教葬儀を選ぼうとすると後悔しやすいため、葬儀代に関するお悩みがあれば、正直に葬儀社へ相談した方が適切な節約ができて無難です。

まとめ:無宗教葬儀は弘善社の無料相談をご利用ください!

弘善社の葬儀スタッフ

無宗教葬儀のメリット・デメリット、流れや費用と、服装や持ち物などのマナーや注意点について解説しましたが、まとめると次のとおりです。

  • ・無宗教葬儀とは、特定の宗教による儀式にとらわれないお葬式のことをいい、家族葬や密葬、お別れ会などでも行える。
  • ・無宗教葬儀はお布施が不要なため費用を削減でき、自由なスタイルで印象に残りやすいメリットがある反面、親族やお寺とトラブルになる可能性や後悔する場合があり、工夫をしなければ参列者にとって物足りなさを感じやすいというデメリットがある。
  • ・無宗教葬儀の相場は100万円前後で、一日葬などにより削減することも可能。葬儀の流れは、宗教儀式を省略して黙祷や献花などを行うことが特徴。
  • ・無宗教葬儀では7つの注意点があり、①家族や親族や宗教者とトラブルを避ける ②無宗教葬儀に対応した葬儀社の親身になってくれる葬儀スタッフを頼る ③良質な斎場を選ぶ ④宗教儀式に代わる内容を検討する ⑤葬儀の日程にゆとりをもつ ⑥葬儀の意向を訃報案内で事前に伝える ⑦無宗教でもお坊さんを呼んでも構わないことを知っておく、ということが大切。

弘善社では、無宗教葬儀を承っており、故人とご遺族の気持ちに寄り添い、親族や参列者の皆さまにご満足いただけるお葬式をご提供しています。

宗教や費用に関するお悩みはもちろん、生前から葬儀後のご相談やお手伝いまで、万全な体制とサービスをご提供していますので、無料相談窓口へお気軽にお問い合せください。

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