皆様こんにちは。
今日は友引なんですけど、当社では出棺が2件ありました。
基本的に、友引日って火葬場はお休みなんですけど、事前申請すれば開業してくれるんです。
そんな火葬場ですが。
皆さん知らないことも多いと思います。
しかし、旭川市民ならば、もれなく人生の最期に行く場所なんですよね。
ということで、今回は旭川の火葬場についてお話ししてみたいな、と思います。
ロビーのオブジェ。幻想的な雰囲気です。
火葬場の概要
・旭川の火葬場の正式名称は、「
旭川聖苑」と言います。平成12年から共用開始。
それまでは台場と永山に火葬場がありました。現在は、東旭川倉沼にある「旭川聖苑」の一箇所です。
・火葬炉は15基あります。ただし順繰りに火葬炉のメンテナンスをしており、15基フルに稼動していない時も多いです。1日の火葬件数は20件を超えることも多々あり、混み合うことも多い旭川聖苑ですが……
旭川市民34万人に対して火葬炉15基。多いと思います?少ないと思います?
ちなみに、札幌市の場合、人口196万人に対して火葬炉59基(里塚、山口二箇所合わせて)です。
1基あたりの人口比率で言うと、札幌市は旭川市の比ではないです…(札幌市の方が激混みです)
・実は旭川市外の人も使用可能です。火葬場の無い鷹栖町も旭川聖苑を使用しています。火葬場使用料は旭川市民は12,000円なのですが、旭川市外の方は24,000円となっております。
・火葬の順番はその日の到着順です。市役所に火葬の届けを提出した順ではないです。あくまで火葬当日の到着順なのです。
・では、16番目に到着するとどうなるのでしょう?1番目に火葬した方が終わらないと火葬できません。終わるまで待たされることもあります。ちなみに、16番目以降の火葬を、我々は「二番釜」と呼んでいます。
・「二番釜」になると、どうなるのでしょう?火葬や収骨が遅くなりますよね?葬儀式場に戻ってきてからの「還骨法要」も遅くなってしまうのです。「還骨法要」が遅くなると、お参りするお寺さんも大変ですし、何よりご遺族様が大変です。遠方から来ていたご親戚がいると、帰りが遅くなってしまうことも考えられます。
・なので、葬儀社としては、何としても1巡目(我々は「一番釜」と呼びます)を目指したいのです。各葬儀社さんも考えることは同じ。結果、市内の葬儀読経開始時刻は9時が主流になりました。(ひと昔前は10時読経開始が主流でした)
・と言うことで、各葬儀式場はどこも9時読経開始にするのですが…火葬は到着順です。火葬場から近い斎場と遠い斎場が同じ9時読経開始なら…近い斎場の方が有利ですよね。
・「火葬場から近い斎場」と言うのは、実は式場選びで重要なポイントです。ちなみに火葬場から近い斎場の有利なポイントはそれだけではなく、霊柩運賃も安く済むのです。(霊柩自動車はタクシーやバスと同じで距離に応じて料金が違います)
友引日の使用
・いわゆる六曜(大安、仏滅、先勝、先負、赤口、友引)は仏教の考えではありません。しかし、「友を引く」と言うことで、友引にお葬式を避ける傾向にあるのは現在でも変わりません。
・友引日は基本的に火葬場は休業です。
・しかしながら、友引にお葬式することも(数は少ないですが)あります。ですので、友引日でも、事前に申請すれば臨時開業してくれます。ただし、毎月第二友引日は必ず休業します。
保冷室について
・様々な事情で、「
直葬」を希望される場合があります。
・「
直葬」とは通夜や葬儀などの宗教儀式を行わない、火葬のみの葬儀形態ですが、ご逝去されて直ちに火葬できる訳ではありません。法律上、ご逝去されてかか24時間経過しないと火葬できないことになっているのです。そのため、直葬を希望されても、その日のうちに火葬することはできないので、どこかに安置する必要があります。
・葬儀社さんで斎場内に安置スペースを備えているところもありますが(当社斎場にもあります)、旭川聖苑にも「保冷室」と呼ばれる安置場所があります。
・保冷室使用料は1日2,000円。料金は格安ですね。ただし、保冷室安置までに「火葬許可証」が発行されていることが条件になります。
共同墓について
・旭川聖苑の敷地内に、「
共同墓」の施設もあります。
・「
共同墓」とは、お互いに知らない同士の複数人が一緒に納骨する場所のことです。お墓の面倒を見る人がいない場合や、お墓を建てる費用を出すのが困難な場合に選ばれてきました。
・近年では少子化が進み、お墓を守っていく子孫がいないケースが増えてきています(お墓の承継問題)。
さて、いかがでしたか?
市民ならば人生の最期に必ず行く場所でありますが、馴染みのない場所でもあると思います。
皆さんのお役に立てれば幸いです。