密葬とは、どのようなお葬式のことをいうのか、家族葬とは具体的に何がどう違うのか、直葬(ちょくそう)のことなのか、気になる方もいらっしゃるでしょう。
そこで本記事では、密葬について知っておきたい基礎知識を分かりやすく解説し、具体例や葬儀費用と葬儀の流れなど、一挙まとめて説明しています。
疑問を今すぐ解消したい方のため、密葬でよくある質問についてもご紹介していますので、ぜひご覧になり、参考になさってください。
密葬とは3つの定義に基づくお葬式
密葬とは、どのような葬儀のことをいうのか、意味や密葬の定義について解説します。
密葬とは?意味を解説
密葬には、「内密に行うお葬式」という意味があり、人知れず、基本的に近親者のみで執り行う葬儀のことを表します。
家族や親族のみなど、少人数で行う葬儀のことを「家族葬」と呼びますが、家族葬が浸透し始める2000年頃までは身内のみで行うお葬式のことを「密葬」と呼んでいました。
そのため、祖父母や両親から葬儀の連絡を受けた方は、内々で行う小さなお葬式のことを密葬と認識している傾向があります。
しかし現在密葬は、家族葬などの葬儀と混同しないように、別の意味合いとして認識されています。
密葬の3つの定義とは?
密葬には、次の3つの定義があります。
- ・本葬の前に行う
- ・非公開で内密に行う
- ・基本的に少人数で行う
密葬には、「本葬の前に行うお葬式」、「非公開」「基本的に少人数」という3つの特徴があります。
密葬の場合、単一で葬儀を行うことはなく、後日、改めて「本葬を行う」仕組みになっていることを知っておきましょう。
密葬と家族葬との具体的な違いについては、次章にて詳しく解説しますので、どうぞご参照ください。
密葬と家族葬の違いとは?

密葬と家族葬の違いを分かりやすく説明すると、密葬は本葬前の葬儀という位置づけであるのに対して、家族葬は葬儀形式の名称です。
- ・密葬:本葬前の葬儀の位置づけ
- ・家族葬:葬儀形式の名称
密葬は家族葬形式で行うことが一般的ですが、一日葬や直葬といった別の形式で行う場合もあります。
次章では密葬の葬儀形式について具体的にご紹介します。
密葬の費用は葬儀形式によって異なる
| 葬儀形式 | 人数目安 | 通夜 | 葬儀・告別式 | 火葬 | 相場費用/最も回答が多い価格帯 |
| 一般葬 | 30名以上 | 〇 | 〇 | 〇 | 161.3万円/120~140万円 |
| 家族葬 | 30名以下 | 〇 | 〇 | 〇 | 105.7万円/60~80万円 |
| 一日葬 | 30名以下 | ✕ | 〇 | 〇 | 87.5万円/40~60万円 |
| 直葬・火葬式 | 数名 | ✕ | ✕ | 〇 | 42.8万円/20~40万円 |
密葬は、故人の遺志や家族や親族の意向によって、一般葬を除く「家族葬」「一日葬」「直葬・火葬式」の3つの葬儀形式から選択するのが一般的で、相場費用は上記のとおりとなっています。
一般葬とは?
一般葬とは、参列者の人数制限を設けず、不特定多数の会葬者を招く昔ながらの葬式で、故人の友人・知人や近隣住民など、故人とお別れしたい方が気兼ねなく参列できる葬儀形式です。参列者が多いため香典収入も多くなる傾向があります。
多くの参列者が集う本葬を控えた密葬では、一般葬を行うことなく、次にご紹介する家族葬や一日葬、直葬・火葬式から選択します。
家族葬とは?
家族葬とは、家族や親族のみなど、少人数でお葬式をする最も人気のある葬儀形式で、近年は葬儀全体の半数が家族葬によって執り行われています。
気心知れた身内とのアットホームなお葬式は、遺族や親族の心身の負担を軽減しやすく、一般葬と比較して葬儀費用を抑えられる点がメリットです。
密葬においても最も多く選ばれているオーソドックスな葬儀スタイルで、通夜と葬儀・告別式を2日間で執り行います。
一日葬とは?
一日葬とは、通夜を省略して行う家族葬のことをいい、基本的に葬儀・告別式・火葬を1日だけで済ませる流れです。
通夜を省くことで、家族葬よりも費用と時間を削減できる点がメリットで、最小限のお葬式を考えているご家庭に適しています。
ただし、通夜の儀式を省くことから菩提寺に反対されるケースがあるため、お付き合いのあるお寺がある場合は、事前に相談することが大切です。
直葬・火葬式とは?
直葬・火葬式とは、通夜や葬儀・告別式の儀式を省略して、火葬のみを行うスタイルのことをいいます。
希望があれば、葬儀社を介して、火葬炉の前で読経してもらう僧侶を派遣してもらうことも可能です。
生活保護世帯や身寄りのない方などが利用することが多く、事前申請によって葬祭扶助を受けられる場合もあります。
密葬の葬儀費用
密葬の費用について、ポイントを押さえて解説します。
密葬の葬儀費用
葬儀社や斎場によっても異なりますが、密葬の相場費用は、一般的に50〜100万円程度となり、家族葬の場合の全国的な相場費用は前述のとおり、105.7万円となっています。
葬儀は地域の風習によって、流れや通夜振る舞いの対象者、香典返しの相場金額が違うため、事前に見積を取得して、正確な価格を把握することが大切です。
密葬のお布施の費用
| 表書き | 意味 | 相場費用 |
| 御布施 | 読経料と戒名料 | 約15万〜50万円 |
| 御車代 | ガソリン代・駐車場代・タクシー代などの交通費 | 約5,000〜1万円 |
| 御膳料 | 会食をしない場合の食事代 | 約5,000〜1万円 |
| 御宿泊料 | ホテル代などの宿泊費 | 不足がないように |
社葬など、本葬の施主が遺族と異なる場合でも、菩提寺へのお布施は、遺族側の施主(喪主)が負担するのが一般的です。
お布施は地域や寺格、葬儀形式、戒名の有無やランクなどによって異なり、密葬のみで15~50万円と幅広い傾向があります。
具体的な地域別のお布施の金額や、宗派や戒名ランクによる戒名料の違いについては、以下の参考記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
参考:葬儀のお布施で相場金額が異なる3つの理由!書き方や渡し方のマナー
本葬の費用
本葬を会社や団体が主催する場合(社葬など)、葬儀費用は会社・団体が負担するため、遺族の負担はお布施のみとなるのが一般的です。
葬儀費用は、200~300名の規模で200〜300万程度が一般的ですが、参列者の人数や利用する施設、祭壇などの必要品、料理・香典返しの内容、葬儀スタッフの人数などによって異なります。
密葬で火葬をしてから行う本葬は、斎場だけではなく、ホテルや会社などでも行えるのが一般的な葬儀との大きな違いです。
故人の映像制作をして流したり、思い出の品物を陳列したり、複数名へ弔辞を依頼するケースもあります。葬儀社へ提案してもらい、見積を取得して比較検討するようにしましょう。
密葬の具体例
密葬を行う場合の具体例として、3つのケースをご紹介します。
- ・著名人や有名人の葬儀をする場合
- ・社葬を行う場合
- ・葬儀後にお別れ会を行う場合
著名人や有名人の葬儀をする場合
著名人や有名人の葬儀をする場合、まず密葬により近親者のみで葬儀を行って、後日、業界関係者やファンなどを招いて盛大なお葬式を行うケースが多くあります。
社葬を行う場合
企業の経営者や従業員が亡くなり、会社が主催する社葬を行う場合、事前に密葬を行うことが一般的です。密葬+社葬ではなく、企業と遺族が共同で主催する「合同葬」を行うケースもあります。
葬儀後にお別れ会を行う場合
密葬は一般の家庭でも行うケースがあり、たとえば、故人の友人や関係者、入所先の介護施設の方たちとお別れ会を行う場合は、先に内々で密葬を行うのが通例となっています。
密葬の3つのメリット
密葬には、3つのメリットがあるため、ポイントをを押さえて解説します。
①故人とゆっくりお別れできる
少人数による密葬は、家族や親族などの気心知れた人たちのみで、故人とゆっくり最後の時間を過ごすことができます。
参列者のおもてなしや対応に追われることなく、落ち着いて通夜や葬儀・告別式を執り行うことが可能です。
②遺族の心身の負担を軽減できる
大勢の参列者が集う一般葬と比較すると、密葬は遺族にとって緊張感や精神的なプレッシャーが少なく、接客応対による身体的な負担も軽減できます。
本葬に際しても密葬の経験が活きるため、比較的スムーズに葬儀の準備や対応に取り組めるでしょう。
③本葬の準備に時間をかけられる
密葬後の本葬は、いつまでに行うという決まりがないため、慌てずに計画的に時間をかけて準備をすることができます。
なお、先に行う密葬では、火葬や埋葬をする際、死後24時間を経過しなければならない法律があることに注意しましょう。
密葬の流れ
一般的な密葬の流れについて、事前準備から当日の順序を日程ごとに解説しますので、参考になさってください。
密葬の前日まで:事前準備
- ①ご逝去
- ②葬儀社への連絡
- ③ご遺体の搬送と安置
- ④葬儀社との打合せ
- ⑤訃報連絡
- ⑥葬儀の事前準備
病院や警察で死亡が確認されたら、葬儀社に連絡のうえ、ご遺体を自宅や斎場の安置施設へ搬送して安置して、密葬の内容について葬儀社と打ち合わせます。
密葬の日程や斎場が決定したら、参列してもらう近親者へ葬儀案内をして葬儀の事前準備を行います。葬儀で必要となる役所手続きは葬儀社に代行してもらえるのが一般的です。
葬儀では、故人の遺影写真や納棺する副葬品、身だしなみや持ち物の準備が必要になるため、当ページ最後の参考記事をご参照ください。
密葬の1日目:通夜
- ①納棺
- ②通夜の打ち合わせ・準備
- ③通夜式
- ④通夜振る舞い
密葬の1日目が通夜となります。ご遺体を納棺した後、斎場で司会者との打ち合わせや通夜の準備状況の確認をして、僧侶や参列者を出迎えます。
通夜は18〜19時頃から開始され、通夜振る舞いの会食後、一般的に21時頃に解散となります。
密葬の2日目:葬儀・告別式・火葬
- ①葬儀・告別式
- ②出棺
- ③火葬
- ④遺骨の骨上げ
- ⑤初七日法要
- ⑥精進落とし
密葬で家族葬をする場合、2日目は葬儀・告別式となり、儀式が終わると火葬場へ出棺して火葬を行いますが、地域やご遺体の状況によっては、先に火葬を行う場合もあります。
葬儀後は初七日法要を繰り上げて行うことが一般的となっており、火葬場の予約時間などによっても異なりますが、通常は15時頃が解散の目安です。
北海道では四十九日法要まで繰り上げて行うのが一般的です
密葬でよくある質問
密葬に関してよくある質問をご紹介しますので、気になる項目があればチェックしておくと安心です。
密葬の香典金額はいくら?
| 故人との関係 | 香典金額 |
| 両親 | 3〜10万円 |
| 祖父母 | 1〜5万円 |
| 兄弟姉妹 | 3〜5万円 |
| おじ・おば | 1〜3万円 |
| 友人・知人 | 5,000〜1万円 |
| 会社関係・近所 | 3,000〜1万円 |
香典の金額は、故人との関係によって相場があり、密葬・本葬、どちらに参列する場合でも上記のような一般的な葬儀と同じ香典の金額となります。
密葬と本葬の両方に参列する場合、本葬で香典を渡すのが一般的となっており、本葬の施主を遺族以外(会社など)が務める場合でも、香典は基本的に遺族へ渡される仕組みです。
密葬の費用は誰が出すの?
密葬の費用は、遺族の誰が出すべきという決まりはなく、遺族や親族でお金を負担し合っても問題ありませんが、一般的には葬儀の代表者となる喪主が施主を兼務して負担します。
喪主と施主の違いや、喪主の決め方については、以下の参考記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考になさってください。
参考:喪主は誰がやるかを決める3つのポイント!役割や注意点について解説
密葬の服装は身内だけなら喪服でなくてもよい?
密葬を家族や親族などの身内だけで行う場合でも、服装は喪服を着用するのが一般的となっています。
斎場や火葬場では、ほかの葬儀の遺族や参列者も利用しているため、身だしなみのマナーには注意しましょう。
まとめ:密葬とは3つの定義があり、葬儀形式は家族葬が最も多く選ばれている!
密葬とは、どのような葬儀のことをいい、家族葬や直葬との違いや具体例、費用や流れについて解説しましたが、まとめると次のとおりです。
- ・密葬とは、3つの定義に基づく葬儀のことをいい、「本葬の前に行う」「非公開で内密に行う」「基本的に少人数で行う」という要素を伴う。
- ・密葬と家族葬の違いは、密葬が「本葬前の葬儀の位置づけ」なのに対して、家族葬は「葬儀形式の名称」であることで、そもそも意味合いが異なる。
- ・密葬には、「ゆっくりお別れできる」「遺族の心身の負担を軽減できる」「本葬の準備に時間をかけられる」という3つのメリットがある。
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