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お葬式のこと

家族葬や葬儀のトラブル事例20選!起こりやすい問題と解決策や対策

家族葬や葬儀に際しては、予期せぬトラブルが起こる場合があるため、どのように問題解決をしたらいいのか、お悩みの方もいらっしゃるでしょう。

そこで、本記事では、家族葬や葬儀で起こりやすいトラブルに関して、具体的な事例と解決策を厳選してご紹介します。

思いがけない失敗やハプニング、家族や親族との揉め事などの解決策をはじめ、トラブルを防ぐための未然対策のポイントや、解決が難しい場合の対処方法まで解説します。

トラブルでお困りの方をはじめ、これから葬儀を行う方や、将来に備えて知識を習得したい方まで、ぜひ最後までご覧になり、参考になさってください。

家族葬でのトラブル事例

家族葬でのトラブル事例について7つの具体例を紹介

家族葬で起こりやすいトラブルと解決策について、7つの事例についてご紹介します。

①家族葬と一般葬など葬儀プランに対する意見の食い違い

葬儀形式 人数目安 通夜 葬儀・告別式 火葬 相場費用/最も回答が多い価格帯
一般葬 30名以上 161.3万円/120~140万円
家族葬 30名以下 105.7万円/60~80万円
一日葬 30名以下 87.5万円/20~40万円
直葬・火葬式 数名 42.8万円/20~40万円

出典:【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年)(いい葬儀)

葬儀には基本的に4つの葬儀形式があります。そのため、葬儀形式を決める際に、家族や親族と意見が食い違う場合が多くあります。

例えば、遺族が家族葬を希望する一方で、故人の血縁者は昔ながらの一般葬を望むケースなどがあります。

解決策

葬儀形式を選ぶ際は、故人の意向を優先することで、遺族や親族が納得して決められる可能性があります。家族や親族とのトラブルでは、故人を尊重したい気持ちを伝えるとよいでしょう。

ただし、葬儀費用を理由に家族葬を選択する場合、一般葬の方が多くの香典を得やすいため、それぞれの葬儀形式の特徴を把握したうえで、家族や親族と相談して決定することが大切です。

②参列者選びの親族トラブル

一般葬であれば大勢が参列できる反面、家族葬には人数制限があり、参列者を選定する際に親族トラブルになる場合があるため注意が必要です。

家族葬では、一般的に3親等以内の親族を招くことが多い傾向にありますが、どこまで呼ぶかの範囲に正式な決まりがありません。

4親等のいとこや、5親等のその子供たち、故人の友人・知人、生前の介護でお世話になった方などを招く場合もあります。

解決策

家族葬や一日葬において、やむを得ず参列を断らなければならない親族に対しての訃報連絡は、関係性により最適解が異なります。

親族と故人や家族との関係性により、事後報告で問題ない場合もあれば、事後報告によって関係が悪化する場合もあるからです。

人数の都合で参列者を絞り込む際は、故人の血縁者を優先することが好ましいため、配偶者側の親族や、親族の配偶者などに辞退してもらえるよう、理由を説明してお願いしましょう。

身内が多く、人数調整に迷う場合は、頼れる親族へ相談して、説得をしてもらえるように協力をお願いするのも一つの方法です。

③故人の友人や知人とのトラブル

家族葬では、亡くなったことを知らなかった方や、葬儀に参列できなかった方などと、トラブルになるケースがあります。

故人の交友関係を把握していない場合や、「家族葬だから身内にだけ連絡すればいいかな」と思っている遺族にとって、故人の友人・知人への対応は困難だったり、必要性を感じなかったりするでしょう。

人づてに訃報を聞き、「大事なことなのに、自分に連絡をしないなんて無礼だ」と、叱られる場合もあり、突然の出来事に戸惑うケースもあります。

解決策

家族葬では、葬儀に呼ばない故人の友人・知人、仕事の関係者などへ、訃報連絡で「葬儀は近親者のみで執り行います」といった参列のお断りの言葉を添えます。

葬儀後に「近親者のみで葬儀を済ませました 〇〇(故人)をご存知の方がいらっしゃったらどうぞ宜しくお伝えください」と、電話やメール・LINEなどで連絡するケースもあります。

住所を把握している場合は、喪中はがきを郵送する方法もあるため、故人の関係者にはなるべく連絡するようにしましょう。

揉め事になった場合は、速やかにお詫びをして、相手の不満にしっかりと耳を傾けて謝ることが大切です。理由を求められたら、次のような相手が傷つかない言葉を選びましょう。

  • ・あまりにも突然のことに体調を崩してしまったため、葬儀については身内(葬儀社)に任せてしまいました。
  • ・故人から葬儀はひっそりと行ってほしいと強く言われておりましたため、ご迷惑をお掛けして申し訳ございません。
  • ・故人の携帯電話のロックが解除できず、連絡先が分からなかったため、ご迷惑をおかけして誠に申し訳ございません。

④突然の弔問客への対応

弔問を断りたい場合は、本来、訃報連絡において「弔問はお断りします」と、伝えるのが礼儀ですが、連絡が届かなかった方などが自宅へ弔問に訪れる場合があります。

葬儀後も香典や供物などを持参する方が弔問に訪れる場合があり、応対の仕方が分からず、突然の来客に失礼な対応をしてしまったと後悔してしまうケースがあります。

解決策

葬儀前なら、「連絡が行き届かず誠に申し訳ございません。葬儀の準備で慌ただしい(故人は式場におります)ため、こちらで失礼させていただいてもよろしいでしょうか。」と、玄関で対応しても問題ありません

葬儀後も急な弔問に対しては、「故人の死後の手続きで出かけなければならないため…」と、同じような対応をするケースが多いです。

ただし、弔問について事前に約束をした場合は、室内へ招いてお茶やお菓子を差し出し、20〜30分程度、故人の思い出話をすることが一般的のため、失礼のないよう注意しましょう。

弔問客と何を話すべきか、会話に困っている場合は、故人のアルバムなどを用意しておくのがおすすめです。

⑤想定外の参列者への対応

家族葬や一日葬においては、訃報連絡が行き届かず、想定外の参列者の会葬があり、思わぬハプニングが起こる場合があります。

解決策

葬儀が始まる開式前までの時間なら、遺族が次のように祭壇へ案内して、線香をあげてもらうと失礼にならずに済むでしょう。

「お忙しいところご参列いただき、誠にありがとうございます。連絡が不行き届きでたいへん申し訳ございません。あいにく故人の遺志により、近親者のみのお葬式となっております。お線香のみとなりますが、よろしければどうぞお入りください。」

葬儀社へ相談して、人数が増やせるようなら列席してもらっても構いませんが、難しい場合は次のように対応します。香典をもらってお返し物が不足する場合は、四十九日法要過ぎに到着するように香典返しを手配してください。

「あいにくお席の用意が難しく、本日はご足労いただいたにも関わらず、誠に申し訳ございません。」「一般の方の返礼品(お食事)の用意ができていないため、お焼香のみとなりますが、ご列席いただけますか?」

⑥予期せぬ香典や供花・弔電などへの対応

家族葬では、故人の遺志や周囲への負担を軽減する目的で、香典・供花・弔電・供物などを辞退するケースも増えていますが、予期せぬ贈り物が届く場合もあります。

訃報連絡がきちんと届かなかった方や、経験不足で意図することが通じなかった方、どうしても善意でお悔やみの気持ちを伝えたい方など、贈り主によって事情はさまざまです。

解決策

香典や供花・弔電・供物などを渡された場合は、贈り物によって対応が異なることに注意して、適切に対処しましょう。

  • ・香典を渡された場合:受け取る場合は「お気持ちをありがたく頂戴いたします」と伝えて、四十九日法要過ぎに届くように香典返しを贈る。拒否する場合は「お気持ちだけいただきます」と、丁重にお断りする。
  • ・香典が郵送で届いた場合:受け取る場合は、お礼の連絡をして、四十九日法要過ぎに届くように香典返しを贈る。拒否する場合は現金封筒で「このたびは誠にありがとうございます 故人の遺志により香典はお断りしておりますため お気持ちのみいただきます」と、句読点を省略した一筆箋を添えて送り返す。
  • ・供花・弔電・供物:受け取り拒否などはせずに、四十九日法要過ぎに届くように、はがきなどでお礼状を郵送する。

⑦菩提寺に読経してもらえない

葬儀形式については事前にお付き合いをしている菩提寺へ確認しておく必要があります。寺院によっては、一日葬では読経してもらえない場合があるからです。

また、供養の儀式を省略する直葬・火葬式ともなると、菩提寺との関係に亀裂が生じてしまう危険性があります。お葬式では葬儀プランや日程など、菩提寺の意向を重視する必要があります。

解決策

勝手に葬儀形式を決めて叱られてしまった場合は、速やかに葬儀社へ相談して、葬儀形式を変更するなど、対処可能な方法を検討してもらってください。

先祖代々お世話になっていて、故人が亡くなり、お寺のことがよく分からない場合は、親族に相談してみるのもよいでしょう。

葬儀社では希望の宗旨宗派の僧侶を手配することが可能ではありますが、お付き合いのあるお寺がある場合は、必ず菩提寺を優先して、お寺の考え方に沿った葬儀を行うことが大切です。

葬儀全般におけるトラブル事例

葬儀全般のトラブル事例について3つの具体例を紹介

家族葬に関わらず、一般葬などを含めて、葬儀で起こりやすいトラブルに関して、3つの事例と解決策をご紹介します。

⑧斎場や葬儀のイメージに対する心配や不安

葬儀や斎場はホームページやパンフレットに掲載されている写真と異なる場合があり、実際のイメージや内容にギャップを感じる場合があります。

インターネット上には、自社斎場を運営していない葬儀社や、葬儀社を紹介する仲介業者などもあり、架空の画像を掲載している場合もあるため注意が必要です。

解決策

信頼できる葬儀社では、斎場の見学会や葬儀の事前相談会を実施しているため、葬儀の前に参加して、自分の目で次のようなポイントをチェックするのが最良です。

  • ・立地環境
  • ・交通アクセスや駐車場
  • ・式場の広さや雰囲気
  • ・宿泊施設と浴室やアメニティの完備
  • ・控室や休憩場所の快適さ
  • ・バリアフリーや手すりの状況
  • ・冷暖房や空調設備の快適さ
  • ・車椅子対応の多目的トイレの完備
  • ・Wi-Fi環境

葬儀のイメージは、祭壇や装飾、供花、料理のメニューなどによっても左右するため、葬儀社へ具体的な実績の写真を見せてもらって、確認しましょう。

急な葬儀で斎場などを確認できない場合は、次項の葬儀社に関するトラブル事例を参考にして、斎場や葬儀に関する口コミ細かくチェックすることがおすすめです。

葬儀の経験がある知人や、近所の方などから情報収集することも大切で、実際に葬儀社や斎場を利用した方の声を参考にすると役立ちます。

⑨葬儀社の態度や対応が悪い

見習い期間中の新人スタッフなら妥協できても、葬儀社によっては、教育・指導がままならず、身だしなみや態度の悪いベテランの葬儀スタッフもいるようです。

葬儀でトラブルを回避するには、誰もが評価を投稿できるGoogleマップの口コミをはじめ、悪いレビューまでしっかりと掲載している次のような口コミサイトを確認しましょう。

良い口コミばかりではなく、悪い評判まできちんと確認することで、葬儀社としての姿勢や体質を把握することによって、トラブルを防ぎやすくなります。

解決策

葬儀社の情報の収集不足により、態度や対応の悪い葬儀スタッフに不快な思いをしたら、後回しにせず、その場ですぐに主担当の葬儀スタッフへ指摘しましょう。

失敗や不手際を認めない場合など、メインの担当者に問題を感じたら、上司や葬儀社の本部へ担当交代を申し出るのも一つの解決策となります。

ただし、葬儀スタッフの多くは、注意を素直に聞き入れ、お客様のために尽くそうと努力するため、小さなミスなら本人へ直接、指摘してあげる心のゆとりも大切といえます。

⑩葬儀費用の見積内容がよく分からない

葬儀費用に関するトラブルは気をつけなければならず、見積内容について分からないことは、葬儀社へ随時確認することが大切です。

良心的な葬儀社では、事前に品目や内訳の掲載された見積書を提示し、遺族が理解しやすいように、パンフレットなどを見せながら分かりやすい説明を行う工夫をしています。

とくに、品目内容が明確に記載されていない安い価格の葬儀や、内訳品目の記載がない「葬儀一式 〇〇万円」のような漠然とした見積書には気をつけましょう。

解決策

葬儀は必ず事前に見積を取得して、最低限「追加になるかもしれない品目と金額」を確認しておくことで、トラブルを回避しやすくなります。

「見積内容について説明されても高いのか安いのか、よく分からない」といった疑問においては、葬儀の相場費用を知ることで、不安が解消されやすくなります。

内訳 葬儀代 飲食代 返礼品代 総額
費用 75.7万円 20.7万円 22.0万円 118.5万円
比率 63.9% 17.5% 18.6% 100%

参考:【第6回】お葬式に関する全国調査(2024年)(いい葬儀)

葬儀の相場費用は、「118.5万円」となっており、葬儀代のほかにお布施が必要となります。お布施の相場金額は「お寺や僧侶とのトラブル事例」でご紹介していますので、ぜひご確認ください。

家族・親族とのトラブル事例

家族や親族の葬儀のトラブル事例について5つの具体例を紹介

家族や親族との間で起こりやすいトラブルと解決策について、5つの事例をご紹介します。

⑪喪主に関するトラブル

葬儀では、喪主を誰が務めるかを決める際や、役割を果たさない苛立ちなどから、家族や親族が困ったり、ストレスを感じてケンカになる場合もあるでしょう。

よくある事例は、配偶者が高齢者で喪主を務められそうにない場合の対処法や、長男がやりたくないといったケースですが、女性が喪主務めてもいいのか迷う場合もあります。

解決策

喪主は、「配偶者→直系男子(年齢順)→直系女子(年齢順)→そのほかの親族」の順序で選定するのが一般的ですが、正式に誰がやらなければいけないという決まりはありません

喪主は家族や親族で相談して決めることが可能で、役割を分担してこなすこともできます。

喪主の役割や喪主の決め方については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考になさってください。

参考:喪主は誰がやるかを決める3つのポイント!役割や注意点について解説

⑫戒名における意見の食い違い

戒名の有無や階級については、人それぞれ考え方が異なるため、家族や親族との意見の食い違いによって、言い争いに発展してしまう場合があります。

宗派 信士・信女 居士・大姉 院信士・院信女 院居士・院大姉
真言宗 30〜50万円 50〜70万円 80万円以上 100万円以上
天台宗 30〜50万円 50〜70万円 80万円以上 100万円以上
曹洞宗 30万円以上 50〜70万円 100万円以上 100万円以上
臨済宗 30〜50万円 50〜80万円 100万円以上
日蓮宗 30〜50万円 100万円以上
浄土宗 30〜40万円 50〜60万円 70万円以上
浄土真宗 釋・釋尼 20万円以上 院釋・院釋尼 50万円以上

戒名料は宗派やランクによって差があり、一般的な相場料金は上記のとおりです。さらに、戒名料は地域によっても異なり、北海道では次のような価格帯となっています。

宗派 信士・信女 居士・大姉 院信士・院信女 院居士・院大姉
真言宗 5〜10万円 10〜15万円 20〜30万円
曹洞宗 5〜10万円 10〜15万円 20〜30万円
日蓮宗 10〜15万円 20〜30万円
浄土宗 5〜10万円 10〜15万円 20〜30万円
浄土真宗 釋・釋尼 0〜3万円 院釋・院釋尼 15〜30万円

解決策

お付き合いをしている菩提寺がある場合、戒名を授からないと、読経を断られたり、お墓に納骨できないなど、大きなトラブルに発展しかねないため注意が必要です。

戒名料がネックの場合は、家族や親族へ相談するか、正直にお寺へ「戒名を授かりたいのですが、お金がなくて困っております」と打ち明けて、相談しましょう。

特定のお寺との付き合いがない場合は、葬儀社へ相談すると地域のお寺を紹介してもらえる場合があります。菩提寺がない場合、戒名は生前の俗名(ぞくみょう)でも問題なく、その場合は位牌やお墓も俗名で準備することになります。

お寺とのトラブルに関しては、後半の章「お寺や僧侶とのトラブル事例」でもご紹介していますので、今後の対策としてもぜひ参考になさってください。

⑬遺族や親族の態度や気遣いに対する不平不満

葬儀では、家族や親族の態度や気遣いに対する不平不満を抱く場合があり、言い合いになってしまうケースもあります。

遺族の立場では、悲しみや不安、看病から臨終までの累積した疲労によりイライラしやすくなっている中、親族の配慮のなさに腹立たしさを感じることもあるでしょう。

親族としても、故人の死を偲ぶ場でのマナー違反や、おもてなしの至らなさなどに怒りを感じる場合があり、葬儀ではその前後の振る舞いや行動がトラブルになる場合も多いです。

解決策

遺族や親族は、葬儀という常識を問われる場では、次のようなポイントに注意して、故人と周囲を思いやる気持ちが大切です。

  • ・身だしなみや持ち物をしっかり整える
  • ・とくに女性は髪型やネイルに注意する
  • ・親族へは血縁関係を問わず平等に接する
  • ・お茶出しなどを積極的に手伝う
  • ・スマートフォンに触れないように心掛ける

相手の行動や言動が気になってトラブルになってしまった場合は、『故人は決して揉め事を望んでいない』ことを理解し、まず冷静になりましょう。

故人の安らかな眠りを祈るのが葬儀です。「失礼をお許しください」「言い過ぎてごめんなさい」と、故人に伝えるつもりで、声をかけてみるのがおすすめです。

⑭香典と香典返しの金額のバランス

香典返しの金額は、地域によって差があり、全国的には香典の1/3〜1/2の金額の香典返しを贈ることが多いため、注意しなければなりません。

たとえば、北海道では、一律1,000〜2,000円程度の品物をお返ししますが、高額の香典を包んでくれた親戚や、遠方に住んでいる方にとって、失礼になる可能性があるため気をつけましょう。

解決策

葬儀後は必ず参列者の香典金額をチェックし、多くの香典をいただいた方や、関東などの遠方に住み、北海道の香典返しの風習を知らないであろう方には、追加で後返しをするのが無難です。

後返しは、葬儀社で手配できることが一般的のため、四十九日法要過ぎに到着するように事前に注文して、着日指定で品物を発送します。

返礼品には、無事に四十九日法要を終えたことを伝える礼状を添えるのが一般的のため、葬儀社やギフト店などで相談し、内熨斗で包装・発送してもらってください。

⑮遺品整理や形見分けのトラブル

遺品整理や形見分けは、遺産相続の一貫でもあり、相続人全員の許可を得ずに無断で行うと親戚トラブルになりやすいため注意が必要です。

遺産相続は遺言書に基づいて行われ、遺言書がない場合は、相続人と配分が決められており、対象者全員で具体的な財産の内容を決めなければならないことが法律で決められています。

出典:知っておきたい相続の基本。大切な財産をスムーズに引き継ぐには?【基礎編】(政府広報オンライン)

財産にあたる遺品整理や形見分けでトラブルになると、どんなに仲の良い兄弟姉妹でも裁判沙汰などの大事になりかねないため、気をつけなければなりません。

解決策

遺品整理や形見分けは、四十九日を過ぎてから行うべきだと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、正式な決まりはなく、相続人全員の同意が得られれば相続人が集まりやすい葬儀の延長で行っても問題ありません

死後は役所手続きや名義変更・解約手続きなど、やるべきことがさまざまあり、期限が定められていることも多いため、速やかな必要事項の洗い出しが必要です。

たとえば、相続税の納付は、相続の開始があったことを知った翌日から10ヶ月以内と定められており、土地や建物の相続登記も義務となっています。 出典:相続登記・遺贈の登記の申請をされる相続人の方へ(登記手続ハンドブック)(法務局)

故人の死によって空き家になる実家では、空き巣対策としての効果もあります。早めに遺品整理や形見分けをすることはメリットに繋がることを理解し、ほかの相続人にも協力を仰ぎましょう。

お寺や僧侶とのトラブル事例

お寺や僧侶との葬儀のトラブル事例について3つの具体例を紹介

お寺や僧侶との間で起こりやすいトラブルと解決策について、3つの事例についてご紹介します。

⑯お布施に関するトラブル

葬儀でお世話になるお寺へは、お布施を渡しますが、いくら包めばよいのか分からず、困ってしまうケースはとても多くあります。

お寺の格式や宗派によっても異なりますが、地域によるお布施の相場金額は、次のとおりです。

地域 お布施の相場金額
北海道 約25万円
東北 約34万円
関東 約49万円
東京 約57万円
北陸 約32万円
東海 約44万円
近畿 約39万円
中国四国 約44万円
九州 約35万円
全国 約43万円

解決策

お寺へ渡すお布施は、「皆様、いくらぐらいでしょうか?」と、菩提寺に直接、相場金額を確認して、失礼にならない金額を包みましょう。

お布施は、葬儀形式や規模といった葬儀の所要時間まで加味する必要があるため、必ず菩提寺に確認してください。

家族や親族へ相談してもお布施の用意が困難な場合は、いくらなら包めるかを正直に伝えて、「保険金が入るまでお待ちいただけますか?」など、誠意ある対応を心掛けましょう。

⑰菩提寺とのトラブル

お布施以外にも、菩提寺とは次のようなトラブルが起こる可能性があり、お困りの方もいらっしゃるでしょう。

  • ・戒名を付けてもらえない
  • ・お墓への納骨を拒否される
  • ・寄付金を強要される

菩提寺へ読経を依頼せずに葬儀をしたり、タブーとされる直葬・火葬式や、他寺や僧侶派遣を利用して葬儀を営むと、大きなトラブルになりやすい傾向があります。

揉め事になり、檀家をやめようと離檀を申し出ると、高額な離檀料を請求されるケースもあるため、お寺との付き合いでは注意が必要です。

出典:墓じまい 離檀料に関するトラブルに注意(国民生活センター)

解決策

故人が亡くなったら、速やかに菩提寺へ連絡をして、枕経をあげてもらい、葬儀について相談しながら葬儀形式や日程を決定するのが正しいお寺との付き合い方です。

菩提寺が遠方の場合でも勝手に判断をせず、旅費や宿泊費の加算により、読経をしてもらえるかどうかを確認し、対処方法を相談するのがマナーといえます。

菩提寺に連絡せずに葬儀形式を決めたり、別のお寺に読経を依頼してしまったりしてトラブルになった場合、

葬儀をやり直してもらうことや、戒名を付け直してもらうことをお願いするという方法があります。

⑱僧侶派遣サービスを利用した場合のトラブル

僧侶派遣サービスとのトラブルでは、次のような事例が挙げられます。

  • ・聞いていた金額と違いお布施が高額
  • ・身だしなみへの不満
  • ・僧侶の態度や対応が悪い
  • ・宗派に相違がある
  • ・読経が短い・お経が下手
  • ・戒名への不満
  • ・法要の強制や檀家への勧誘
  • ・どこのお寺の僧侶なのか分からない
  • ・大幅な遅刻

インターネットによる僧侶派遣サービスでは、さまざまなトラブルが起きているのが実態です。

とくに、手軽さやお布施の安さで僧侶派遣のサービスを選んだときに葬儀で問題が発生しやすく、後悔するケースが多い傾向があります。

解決策

僧侶派遣サービスを利用してトラブルが起こったら、速やかに紹介元の企業へ連絡して、問題について報告しましょう。

しっかりした企業では、僧侶の名簿(僧籍簿)に登録された僧侶を派遣して、万一のお布施のトラブルにも賠償対応するなど、仲介してもらえます。

一方で、地域の葬儀社から紹介され、地元に根付いた知っているお寺の僧侶なら安心感もあり、万一の場合も葬儀社へ連絡すると仲介により問題解決してもらいやすいです。

納得のできる対応が得られない場合は、国民生活センターへ相談するといった対処法があります。詳しくは、最終章にて解説しますのでご覧ください。

葬儀後のトラブル事例

葬儀後のトラブル事例について2つの具体例を紹介

葬儀後に起こりやすいトラブルと解決策について、2つの事例をご紹介します。

⑲事前見積に対して葬儀費用が高額になった

事前見積に対して、葬儀の金額が高い場合、主に次のような3つの理由があるため、まずは何が原因かについて冷静に確認してみましょう。

  • ・葬儀費用以外の料金負担がかかっている
  • ・基本プラン以外の必要品目が発生している
  • ・オプションやサービスを利用した

よくあるのが、葬儀社が見積提出時に次のような説明をしていても、遺族がきちんと「話を聞いていなかった」「理解できていなかった」というケースです。

  • ・葬儀では、葬儀費用以外に「お布施」と人数によって加算される「飲食代」「返礼品代・挨拶状代」が必要になる。
  • ・基本プランに含まれる品目は葬儀社によって異なり、斎場使用料などの追加料金や、実数(搬送距離・日数・人数等)によって変動する料金がある。
  • ・オプションや付加サービスを利用すると追加料金が加算される。

解決策

見積書と請求書の金額が大幅に違う場合、まずは、喪主がきちんと見積取得時に説明を受けているか、遺族の誰かが追加費用の発生することを要望していないかを確認しておきましょう。

葬儀社から説明がない場合や、次のようなオプションや付加サービスを勝手に追加された場合は、葬儀社側の問題と考えられます。

  • ・斎場使用料の延長料
  • ・祭壇・棺・骨壺などのグレードアップ
  • ・湯灌(ゆかん)
  • ・故人のメイク
  • ・エンバーミング
  • ・看板の追加や斎場の装飾
  • ・司会者など専門スタッフの採用や人件費の追加

評判のよい葬儀社では、遺族が困惑しないよう、実際の葬儀に基づく見積書を提出しているため、請求書との差額が大幅に増加することは考えにくいです。

万一、急な内容変更や諸事情で追加料金が発生する場合も、しっかりと遺族へ説明を行っているため、トラブルに発展することもほとんどありません。

遺族の承諾なく、勝手に葬儀費用を追加された場合は、利用した葬儀社へクレームとして申し出て、実態解明と対処方法について回答してもらいましょう。

⑳心理的・身体的なトラブル

分類 具体的な症状
心理的な症状 悲壮感・喪失感・孤独感・不安感・恐怖感・罪悪感・後悔・無気力感・虚無感 など
身体的な症状 食欲減退・睡眠障害・呼吸障害・動悸・頭痛・めまい・疲労感 など
行動に現れる反応 泣く・呆然とする・引きこもり・集中力・注意力・思考力の低下・アルコール依存 など

家族や親族が亡くなると、葬儀疲れのみならず、経験したことのないような大きな悲しみに陥り、心理的な症状や身体的な症状をはじめ、行動に現れる反応が起こる場合があります。

とくに同居している相手が亡くなった場合や、予期せぬタイミングで大切な人を亡くした場合、ショックが大きくなりやすいため気をつけましょう。

解決策

死別によって大きなショックを受けると、複数の症状を併発したり、グリーフケアが必要になるケースがあることを知ってしておきましょう。

グリーフケアとは、家族やパートナーなどの大切な方を失くした方や、ペットロスで悲しむ方にとって最適なケアやサポートのことをいいます。

出典:グリーフケアの必要性とグリーフケア研究所の設立(上智大学グリ-フケア研究所)

葬儀後は、次のようなポイントに注意して、何よりも自分自身を大切に、心身の健康を心掛けることがおすすめです。

  • ・休息や気分転換を重視して無理をしない
  • ・感情を押し殺さずに泣いたり言葉を吐き出す
  • ・遺品整理や四十九日法要・納骨で区切りをつける
  • ・お墓やお仏壇を心の拠り所にして供養する
  • ・支えや共感を得られる相手や物を積極的に見付ける
  • ・異変に気付いたらグリーフケアの専門家を頼る

家族葬や葬儀のトラブルを防ぐ6つの未然対策ポイント

葬儀でトラブル回避をするために斎場見学により下見している家族

家族葬や葬儀でトラブルを防ぐには、6つの未然対策ポイントがあるため、優先順にご紹介します。

  1. ①生前のうちに本人の葬儀に関する希望や準備状況を確認しておく
  2. ②事前に斎場見学会や事前相談会へ参加して葬儀について方針を決めておく
  3. ③葬儀に際しては家族や親族への相談や確認を重視する
  4. ④葬儀の見積取得時は品目内容をよく確認して追加費用が発生する場合の品目と金額まで確認する
  5. ⑤葬儀社については事前にGoogleマップの口コミなどで評判を確認する
  6. ⑥菩提寺に対しては必ず事前に葬儀について相談してお布施の金額を確認する

家族葬や葬儀でのトラブル発生時の対処法

葬儀のトラブルに関して無料相談を利用している遺族

家族葬や葬儀でのトラブル発生時は、5つの対処法があるため、具体的な方法について解説します。

  • ・自分の失敗は素直に認めてすぐに周囲へ謝罪する
  • ・家族や親戚トラブルは内輪で円満な解決を目指す
  • ・葬儀社とのトラブルはすぐに葬儀社へ連絡する
  • ・トラブル解決が難しい場合は無料相談を利用する
  • ・自分で解決が難しい場合は専門家へ相談する

自分の失敗は素直に認めてすぐに周囲へ謝罪する

自分の失敗や落ち度で周囲とトラブルになった場合は、素直に不手際を認めて、すぐに相手に謝罪しましょう。

初めてのお葬式では、誰もが戸惑って当然です。逆ギレや言い訳、人のせいにするような言動は慎み、自分から謝る姿勢が大切です。

家族や親戚トラブルは内輪で円満な解決を目指す

言い争いになった場合でも、自分から折れることで気持ちが楽になります。何よりも故人のため、良好な親戚付き合いや周囲との関係を続けられるように意識しましょう。

もともと親戚付き合いを重視していない方にとって、必要以上に仲良くなる必要はないとも考えられるため、不仲になることを避けた円満な解決を目指してください。

葬儀社とのトラブルはすぐに葬儀社へ連絡する

葬儀社とのトラブルに関しては後回しにせず、すぐに葬儀社へ連絡することで、事実確認や問題解決をしやすくなります。

葬儀社では、後々まで役立つ便利なサービスを提供している場合も多くあるため、解決できそうなトラブルは無闇に大事にせず、メリットにも目を向けるとよいでしょう。

トラブル解決が難しい場合は無料相談を利用する

葬儀社や菩提寺・僧侶派遣サービスなどとのトラブル解決が難しい場合は、消費者ホットラインや地域の消費者相談へ無料相談ができ、地域によっては事前予約による対面相談も可能です。

  • 消費者ホットライン 電話番号:188(通話料は有料) 受付:10:00~16:00

出典:消費者ホットライン(消費者庁)

  • 北海道立消費生活センター 電話番号:050-7505-0999 受付:平日 9:00〜16:30

出典:北海道立消費生活センター(公式サイト)

自分で解決が難しい場合は専門家へ相談する

家族や親族、葬儀社との法的なトラブルについては、法テラスへ問い合わせれば、無料で相談先を紹介してもらうことができます

  • 法テラス 電話番号:0570-078374 受付:平日 9:00〜21:00・土曜 9:00〜17:00

出典:法テラス(公式サイト)

まとめ:家族葬や葬儀のトラブルは事例と解決策を知って未然対策を行いましょう

家族でトラブルにならないように親族と電話相談しながら葬儀の打ち合わせをしている遺族

家族葬や葬儀のトラブルについて、具体的な20種類の事例と解決策をご紹介しましたが、まとめると次のとおりです。

  • ・葬儀には葬儀形式があり、家族葬は昔ながらの一般葬とは違い、トラブルになることがあるため、特徴をよく把握しておく必要がある。
  • ・家族葬や葬儀では、葬儀自体のトラブルのほか、家族や親族、故人の友人や知人、お寺や僧侶とトラブルになる場合がある。
  • ・葬儀のトラブル対策には、次の6つのポイントがある。①生前のうちに葬儀に関する希望や準備状況を確認しておく ②事前に斎場見学会や事前相談会へ参加して葬儀の方針を決めておく ③家族や親族への相談や確認を重視する ④見積取得時は品目内容をよく確認して追加費用が発生する場合の品目と金額まで確認する ⑤葬儀社については事前にGoogleマップの口コミなどで評判を確認する ⑥菩提寺へは必ず事前に葬儀形式について相談してお布施の金額を確認する

弘善社は、北海道旭川市をはじめ、北見市・網走市などで斎場を展開する葬儀社として、地域の皆様のお葬式に関する疑問やお悩みの無料相談を承っています。

人気の家族葬から大人数の葬儀・社葬まで幅広く対応し、万一のトラブル発生時にも迅速な対応を心掛けておりますので、お困りごとがございましたら、お気軽にお問い合せください。

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