家族葬にはどのようなメリットとデメリットがあるのか、葬儀プランを選択する際は後々まで後悔をしないように事前に知識を深めておくことが大切です。
そこで、家族葬の特徴や流れと必要な費用、メリットとデメリットとともに、家族葬のトラブル対策として、押さえておくべきポイントついて解説します。
葬儀にあたり、失敗や後悔を防いで満足のできるお葬式が執り行えるよう、どうぞお役立てください。
家族葬とは?
そもそも家族葬とはどのような葬儀形式のことをいうのか、家族葬の知識が深められるようにポイントを押さえて解説します。
家族葬の特徴
家族葬の最大の特徴は、家族と親族のみなど、30名以下を目安とした少人数で執り行う葬儀です。
近年の葬儀は全国的に家族葬が増え、昔ながらの一般葬が比較的多い北海道でも、ほぼ半数の割合で家族葬が選ばれています。
出典:【2023年】北海道の葬儀の種類と葬儀代やお布施の平均費用の調査結果
家族葬という名称ではあるものの、故人の友人や知人に列席してもらうケースもあれば、身寄りのない方が介護施設や親しい方々に営んでもらうケースなどもあります。
家族葬と一般葬の違い
家族葬と一般葬の違いは、人数が少ないことのほか、お香典の受付やお焼香のみを行う一般会葬者を招かないことがあげられます。
身内だけなど顔見知りの方で集まることが一般的であるため、緊張感が少なく、穏やかなお葬式になる傾向があります。
お通夜や葬儀にかかる時間は参列者によるお焼香の時間と比例するため、多くの場合、大規模な葬儀は長時間の儀式になり、家族葬は比較的短時間の儀式になります。
このように、家族葬は参列者への挨拶や接客の時間が抑えられ、故人とゆっくり過ごすことができる葬儀形式といえるでしょう。
家族葬には1日で執り行う「一日葬」もある
家族葬ではお通夜を省略して、葬儀・告別式と火葬のみを執り行う一日葬を選択することも可能です。
一日葬は多くの葬儀社が用意しているプランで、葬儀費用が削減できることと、お忙しい遺族や親族でもすべての儀式に立ち会えることがメリットです。
家族葬や一般葬と同じように、葬儀後に初七日法要も行えるため、お通夜の儀式にこだわりがなければ、検討してみても良いでしょう。
ただし、一日葬に対応していない宗教者(お寺や教会)もあるため、事前に確認しておきましょう。
家族葬の流れ
家族葬は一般葬と同じ葬儀の流れとなり、1日目はお通夜、2日目は葬儀・告別式・火葬・繰り上げ法要と、2日間にわたって執り行うのが一般的です。
- ①葬儀社への連絡とご遺体の搬送・安置
- ②葬儀社との打合せ
- ③訃報連絡と葬儀の準備
- ④納棺とお通夜の準備【1日目】
- ⑤お通夜・通夜振る舞い
- ⑥葬儀・告別式【2日目】
- ⑦出棺・火葬
- ⑧繰り上げ法要・精進落とし
- ⑨自宅での後飾り
①葬儀社への連絡とご遺体の搬送・安置
病院などで死亡が確認されたら、葬儀社へ連絡をして、ご遺体を自宅もしくは斎場の安置施設へ搬送のうえ安置して、故人の傍へ枕飾りを行います。
②葬儀社との打合せ
葬儀社と葬儀プランや日程などについて打合せますが、葬儀にあたっては必ず事前に見積を取得して、含まれていない品目と追加費用まで確認しましょう。
③訃報連絡と葬儀の準備
葬儀の日時が確定したら周囲へ訃報連絡を行い、遺影写真や喪服・持ち物・お布施など、必要品を準備します。
④納棺とお通夜の準備【1日目】
お葬式1日目はお通夜となります。ご遺体の納棺、斎場での準備状況の確認、司会者との打合せ等を行い、お坊さんや親族をお迎えしてご挨拶をします。
⑤お通夜・通夜振る舞い
お通夜の儀式が終わったら、通夜振る舞いの食事を用意して会食をするのが一般的です。
通夜振る舞いでは、故人の思い出を語らいます。
⑥葬儀・告別式【2日目】
お葬式の2日目は葬儀・告別式となり、読経を伴う儀式の後に弔電の紹介や遺族代表の挨拶などを行います。
⑦出棺・火葬
棺へお花やお手紙などを入れ、故人へ最後のお別れを告げたら火葬場に向けて出棺となります。火葬後は2人1組で骨上げを行います。
⑧初七日法要・精進落とし
火葬場から斎場に戻り、繰り上げ法要を行います。その後、精進落としの食事の席を用意して会食をする場合もあります。最後に喪主から挨拶をしてお開きとなります。
⑨自宅での後飾り
葬儀後はご遺骨・お位牌・遺影写真をご自宅へ持ち帰り、葬儀社が用意する後飾り祭壇へお祀ります。
家族葬の費用
家族葬の費用は、葬儀社の葬儀プランや人数のほか、地域によっても異なりますが、100万円前後が一般的で、そのほかにお布施が必要となります。
出典:家族葬の費用相場はいくら?料金の内訳や安くするコツ、メリット・デメリット(いい葬儀)
弘善社の場合
弘善社では、家族葬や一日葬の葬儀プランをご提供しています。
葬儀プラン | 費用 |
家族葬 | 398,000円~(税抜)/437,800円~(税込) |
一日葬 | 398,000円~(税抜)/437,800円~(税込) |
別途、会場使用料、火葬費用(12歳以上の旭川市民:12,000円)・料理代・マイクロバス・会葬礼状・お香典返し・お布施などが必要となりますので、詳細はお見積りをご依頼ください。
家族葬のメリット
家族葬が人気なのは、少人数ならではのメリットが多くあり、後々の満足度も高いことにあるといえます。
- ・アットホームで自由度の高いお葬式ができる
- ・葬儀場の選択肢が多く家族葬専用斎場がある
- ・心身の負担を軽減してゆっくりとお別れできる
- ・葬儀費用を抑えられる
- ・葬儀後のお礼や挨拶廻りの手間を省ける
アットホームで自由度の高いお葬式ができる
家族葬はアットホームで自由度の高いお葬式がしやすく、無宗教の方はお坊さんを呼ばずに、音楽葬や会食を主体としたお別れなども可能です。
動画やスライドショーによって故人の映像を流すことや、思い出の品物を展示して語らいの場を設けることなどもできます。
葬儀場の選択肢が多く家族葬専用斎場がある
家族葬は基本的にどの葬儀場でも執り行うことができますが、近年は家族葬のための家族葬専用斎場もあり、遺族や親族にとって快適な施設や設備が整っています。
貸し切り可能な家族葬斎場ならほかの利用者と接することなく安心して宿泊でき、飲食の持ち込みが自由にできたり、Wi-Fiが完備されていたりと、充実したサービスの斎場もあります。
心身の負担を軽減してゆっくりとお別れできる
家族葬はとくに喪主にとって、遺族代表の挨拶や参列者への接客応対など、緊張を伴う場面で心身の負担を軽減できることが大きなメリットです。
葬儀は慣れない儀式のマナーに困惑したり、葬儀の準備や接客で故人とのお別れの時間を奪われがちですが、少人数の家族葬なら故人とゆっくりお別れができます。
葬儀費用を抑えられる
一般的に家族葬は一般葬と比較すると、葬儀費用がおおよそ30〜50万円程度削減でき、葬儀社や葬儀内容によってはさらに多くの葬儀費用を抑えることも可能です。
葬儀は規模が大きいほど斎場のスペースが必要となるため、式場の利用料や祭壇の料金が高額になり、参列者の人数によって飲食代や香典返しの費用も加算されます。
葬儀後のお礼や挨拶回りの手間を省ける
家族葬では参列者が少ないことから、葬儀後のお礼や挨拶回りの手間を省くことが可能です。
葬儀後は故人に関する手続きや遺品整理のほか、お仏壇やお墓、法事・法要などで慌ただしくなりますが、挨拶回りの負担が減ることで、手続きやご供養の準備がスムーズになります。
家族葬のデメリット
家族葬にはデメリットもあるため、後々になって後悔しないように、あらかじめ確認しておきましょう。
- ・親族などに反対される可能性がある
- ・参列してもらう人選びで迷いが生じやすい
- ・葬儀に参列できない人が生じる
- ・香典収入が少ない
親族などに反対される可能性がある
葬儀への考え方や価値観は人によって異なるため、家族葬は家族や親族などから反対される可能性もあります。
かつては著名人や有名人ほど大規模な葬儀を行うことが通例だったため、大勢の参列者が集う盛大な葬儀ほど故人にふさわしいと考える方がいることも知っておきましょう。
参列してもらう人選びで迷いが生じやすい
家族葬は斎場によって人数が限られているため、故人の友人・知人など、参列してもらう方の人選びで迷うケースがあります。
故人の交友関係は家族であっても万全に知り尽くしているとは言い切れず、周囲の方にとっても不平不満が生じる場合があるでしょう。
葬儀に参列できない人が生じる
家族葬では、故人と最後にお別れがしたくても葬儀に参列できない方が生じることが大きなデメリットです。
親友や仕事仲間など、多くの時間を故人と過ごして喜怒哀楽を共にしてきた方にとっては、未練が残りやすくなります。
香典収入が少ない
家族葬は葬儀費用の出費を抑えられる反面、会葬者を呼ばないため、香典収入が少なくなります。
一般葬と家族葬とを比較すると、収支として家族葬はデメリットに繋がる可能性があることを知っておきましょう。
家族葬のトラブルを防ぐ6つのポイント
家族葬のトラブルを防ぐには6つのポイントがあるため、あらかじめ把握して問題にならないように対策しておきましょう。
- ①家族や親戚に許可を得る
- ②事前の見積取得で香典収入を踏まえた収支によって葬儀プランを検
討する - ③訃報連絡で家族葬であることをしっかり伝える
- ④弔問や香典・弔電・供物などへの意向を訃報連絡で伝える
- ⑤親族への気遣いを重視する
- ⑥あらかじめ葬儀社への相談や斎場見学をしておく
①家族や親戚に許可を得る
家族葬を行うにあたり、いざ葬儀になってからトラブルにならないよう、あらかじめ家族や親戚へ許可を得ましょう。
②事前の見積取得で香典収入を踏まえた収支によって葬儀プランを検討する
葬儀費用におけるトラブルを回避するためには、事前の見積取得によって、香典収入を踏まえた収支を想定して葬儀プランを検討しましょう。
家族葬と一般葬は、それぞれにメリットとデメリットがあるため、葬儀プランはよく比較検討することが大切です。
③訃報連絡で家族葬であることをしっかり伝える
故人の訃報を伝える際は、周囲の方々が葬儀へ参列するべきかどうか迷わないよう、あらかじめ家族葬であることを伝えなくてはなりません。
速やかに訃報案内をするためには、事前に連絡先をリストアップして、家族で手分けをして電話やメール、SNSなどで連絡を行うとスムーズです。
④弔問や香典・弔電・供物などへの意向を訃報連絡で伝える
家族葬を行うにあたり、弔問や香典・弔電・供物などをお断りするケースがあるため、辞退の意向があれば訃報連絡でしっかりと伝えます。
お断りしない場合には、接客応対や香典返しなど、相手に失礼がないようきちんと葬儀後のお礼を行いましょう。
⑤親族への気遣いを重視する
少人数の家族葬では遺族の言動や行動が目立つため、気心知れた親族同士の集いであっても、気遣いを怠らないようにしましょう。
辛い立場にあっても、宿泊施設の予約や充分な飲食物の用意など、周囲への労りや思いやりを大切にしておくと、後々まで親戚付き合いが良好に保てます。
⑥あらかじめ葬儀社への相談や斎場見学をしておく
家族葬への心配や不安は葬儀社へ相談をして、あらかじめ問題を解消しておくことが最良です。斎場についても事前見学によって確認しておくと安心できます。
葬儀社によっては、無料相談会や斎場見学会を実施しているため、積極的に参加すると良いでしょう。
まとめ:家族葬のメリットとデメリットで迷う方は弘善社の無料相談をご利用ください
家族葬のメリットとデメリットの解説や、トラブルを防ぐ5つのポイントについてご紹介しましたが、まとめると次のとおりです。
- ・家族葬は約半数の割合で行われている最も人気のある葬儀プランでメリットが多いが、デメリットもあるため、あらかじめトラブルを防ぐポイントを把握しておくと良い。
- ・家族葬を行うにあたり、事前に家族や親戚に許可を得て、見積を取得し香典収入を踏まえて葬儀プランを検討する。
- ・訃報連絡では、家族葬であることを伝える。弔問・香典・弔電・供物などを辞退する場合は意向をしっかりと伝え、葬儀では親族への気遣いを重視する。
- ・葬儀社が開催する事前相談会や斎場見学会へ参加しておくと、不安や疑問を解消できて安心できる。
弘善社では、大きな葬儀が行える大型斎場と家族葬専用の斎場を運営しており、毎月定期的に葬儀に関する事前相談会や斎場の見学会を実施しています。
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